セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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ドイツ環境街道をゆく 連載-第6回- ドイツ、環境NPOのちから(4)−BUNDの活動−

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海外研修
BUNDの活動テーマ、自然保護

こんな活動の基本方針を掲げるBUNDだから、具体的な活動の内容も多彩である。
BUNDラインラント・ファルツ州支部の活動の柱は、主に9つある。それは、(1)自然保護、(2)水環境の保全、(3)行政による大規模な自然開発事業に対する意見声明、(4)環境教育、(5)学術的な情報交換活動・エクスカーション、(6)啓発・広報活動、(7)再生可能なエネルギー、(8)電磁波の弊害、(9)持続可能な開発、である。
いくつか事例を交えて、BUNDラインラント・ファルツ州支部の具体的な活動を紹介しよう。
(1) 自然保護
自然保護は、BUNDの最も重要な活動の一つである。ラインラント・ファルツ州支部の場合、ローゼンガルテンでの取り組みが特徴的であり、象徴的である。
ローゼンガルテンでは、砂糖の漂白用に塩素が採掘されて露天掘りの大きな穴ができ、その後は、そこに羊が放牧されるようになった。特殊な地形や、放牧という粗放的な管理の結果、価値の高いビオトープが形成された。
そこに行政サイドから、その穴をごみの処分場として活用しようというプランが持ち上がった。しかし、価値の高いビオトープが存在するという理由によりBUNDが反対したのである。
ここからがドイツが環境先進国たるゆえんである。 BUNDと土地所有者は話し合いを重ね、結局、BUNDが土地所有者からその土地11haを購入して、ビオトープとして管理し、生物多様性を維持していくこととなった。
しかも、(BUNDとその土地所有者間であらかじめ取り決めがなされ)、土地所有者が得た土地売却費はそっくりBUNDに寄付することになった。あえて、そんなプロセスをとったのは、税金対策等の理由である。
このローゼンガルテンの管理を担っているのが、BUNDの市町村支部である。また、市町村支部は、この区域内でのキャンプ・ファイヤーや、ごみの不法投棄に対する監視活動も行っている。
こうしてローゼンガルデンの生息地とそこにすむ生きものが守られた。

(2) 水環境の保全
水環境、具体的には、河川をよりよい環境へと変えていく事業もBUNDの重要な事業の一つである。以前、人工的にしてしまった河川を、元々の自然な河川に戻す事業である。
わが国でも近自然工法などが取り入れられているが、それは、単に河岸を自然に戻す程度ではないだろうか。しかし、ドイツは違う。まっすぐにしてしまった河川を、あえて蛇行させる。そこまでやる。しかもNPOが主体となって。
ただ、そんな事業を、あらゆる河川の上流から下流までのすべてを、BUNDだけですべて行うことは不可能である。BUNDは、水環境に関する専門家を手配したり、生態系調査を行ったり、行政や企業、地域とを結ぶコーディネート等を中心に担っている。

海外研修
BUNDの活動テーマ、水

この他、遺伝子組み換え農産物の問題や交通問題、気候変動に関する問題に関する活動も行っている。ちなみに、「電磁波の弊害」とは携帯電話等から発せられる電磁波が人体や環境に与える影響のことである。新しい環境問題も次々と活動に取り込んでいることがわかる。
幅が広くて、それぞれの活動は深い。
規模が大きなNPOだからこそできる活動の幅の広さと深さである。逆に、活動の幅が広いからこそ、より多くの賛同者、つまり会員や寄付を得ることができるのであろう。
規模が小さいから活動の幅が拡がらず、活動の幅が狭いから賛同者を得られないNPOもわが国には多くある。という話をすれば、「規模の拡大、活動の幅を拡げることの善し悪し」が議論になる。それでも、規模が大きければ、こんなに力を持った活動ができる。
ドイツで実感したのはその力だ。




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