セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

※こちらはアーカイブ記事です。

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活動のご紹介

環境ボランティアリーダー海外研修

2005年(平成17年)第8回環境ボランティアリーダー海外研修レポート

海外研修レポート 感想その2


日程表 感想 その1 その2
  【6】 株式会社グリューナー&ヤー
今日はドイツの代表的な自然科学誌GEOが実施する「生物多様性の日」というプロジェクトのプロジェクトリーダーであるトム・ミュラーさんに、ハンブルクから私たちが宿泊するマインツのホテルまでお越しいただきました。
ミュラーさんが到着するまで少し時間があったので、まずアイスブレイクを行って目を覚まし、なぜ生物多様性が重要かについて考えるグループワークを行った。

グループワークで白熱な打合せ(左から杉浦さん、宇都さん、阪本さん)

グループワークで白熱な打合せ(左から重栖さん、大林さん、濱口さん)


講師の前で発表をする研修者

トム・ミューラー氏


プロジェクトの説明をするミュラー氏


実際の資料をもとに説明
ミュラーさんが到着し、挨拶と自己紹介を終えていよいよプロジェクトマネージメントの講義がスタート。最初に私たちが行ったグループワークのプレゼンテーションをし、ミュラーさんから生物多様性についての説明を受けました。その後、午前中は「生物多様性の日」についてお話をうかがいました。「生物多様性の日」とは、ドイツの自然科学誌GEOが実施する生物調査プロジェクトで、毎年6月の第二土曜日に行われています。今年は15,000人もの人が参加した中央ヨーロッパ最大の生物調査です。誰でも参加でき、身近な場所の生物を調査すると同時に、自分の周りにどんな生物がいるのかを知ることによって生物多様性の保護について考えるきっかけを提供することを目的としています。プロジェクトの説明が終わり、過去のイベントの写真を見せていただき午前のプログラムは終了しました。
お昼ごはんを食べて、午後のプログラムへ。午後はミュラーさんの経験に基づくプロジェクトのマネジメントについてお話をうかがいました。
調査した結果をネット上でデータベースに登録することができるのだが、その仕組みや管理の仕方についてお話していただきました。ただ、研修生の全員が考えていたプロジェクトマネージメントとミュラーさんにお話いただいたプロジェクトマネージメントに少しズレがあり、私はお話全体を完全に理解することはできませんでした。
最後に質疑応答があり、プロジェクトを実施する際は何らかの形で参加型にすること(ネットに名前を載せるなど)、良いプロジェクトリーダーの条件は、様々な人から様々な意見を聞くことができること、様々な人をつなげられること、プロジェクトパートナーは1,2年ごとに変えてそれぞれのリソースを利用すること、といったとても貴重なお話を聞くことができました。
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  【7】 ファンドレージング・アカデミー

ファンドレイジングの基礎概要を説明するクラウディアさん

ドイツでは市民活動がいかに資金調達を行うかについて学ぶ専門学校がある。参加資格は積極的にNPOで活動している人であり、受講生は二年間のコースを理論と実践を交えた四つの段階にわけて学ぶ。今日は、ファンドレイジングの概要と手法をテーマに、ドイツの非営利団体の分析や資金調達の手法、寄付の重要性と寄付者の心理などについて学んだ。
寄付はいかに個人のモチベーションを高め寄付を集めるかが問題となる。ここで重要になるのは、寄付をしてもよいが機会がないという潜在市場を分析し、自分から飛び込んでいくことである。また日本では税制の優遇のために寄付をするという考えが先行しがちだが、ドイツで寄付をする人の理由の多くに「自分の幸せのため」など精神的満足を得るために行っていることから日本においても可能性がみえてくる。また面白い手法としては、お葬式のお花代を寄付に回すという話があった。資金調達のポイントはいかに戦略的に考え、実現させるのかということになる。

アカデミー内での講義
マーケティングも資金調達では重要
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  【8】 ドイツ環境保護連盟(BUND)ヘッセン州青年部

天井まである資料庫

ヘッセン州のBUND青年部において、青年部の仕組みや参加している人の意識、また資金調達の方法について、ミシャルスキーさんと環境ボランティア研修生のクラウでィアから話を聞いた。BUNDの州青年部は、BUND25歳以下のBUND会員からなる。BUND同様、地域の小BUND青年部グループのまとめ役である。ミシェルスキーさんによるとBUND青年部はBUNDから独立しており、事務局としての彼女の仕事は青年の活動をコーディネートしサポートすることであるという。また青年部の資金面では、宝くじからなる州青年団体補助金からの資金が8割、残り2割が会費からなるという。そして、各活動への予算も青年部の州役員会で行われる。クラウでィアによると、現在BUND青年部が抱える問題はいかに多くの青年を巻き込んで活動していくか、ということだそうだ。私も、大学の環境サークルで同様の課題を抱えている。ドイツに同じ悩みを抱える仲間に出会えたことは私にとって大きな励みとなった。

BUNDヘッセン州青年部にて青年部のシステムを聞く
カラフルなパンフレット
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  【9】 森の幼稚園

森の幼稚園


遊び場所の選定も含めて一日を過ごすというルールだ。遊ぶ場所も子どもの“投票”
「森の幼稚園」を訪れ、実際の子ども達の活動を見学させてもらった。「森の幼稚園」とは、地域の保護者が中心となり2000年から始まった認可された私立幼稚園であるが、その名のとおり、“森の中”自体が子どもの活動場所となるわけだ。建物は、小さな手作りのプレハブのみで、70ヘクタールの森の中から、子ども達自身が今日遊びたい場所を決めるというルールだった。幼稚園は午前中(昼食後)までの活動で、その日は13 人の子ども達がいた。今回は日本人の保護者の方とお話することもできたわけだが、この森の幼稚園は、保護者がとても協力的であり、また優秀な先生を見つけることができたので、運営などはとてもうまくいっているということだった。
印象的だったのは、はじめにその日のリーダーを決め、そのリーダーのもとで、遊び場所の選定も含めて一日を過ごすというルールだ。遊ぶ場所も子どもの“投票”で決めるというから驚きだ。遊び場所では、木登り、木の実や葉っぱを使ったお寿司屋さんごっこなど、自由な発想で子ども達は全身で自然や友達と接しているように見えた。
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  【10】 ドイツ環境保護連盟(BUND)ラインランドファルツ州支部

ヘッセン州ドイツ環境保護連盟 青年部にて活動の紹介を聞く

ラインランドファルツ州のBUND事務局を再度訪れ、青年部(ユーゲント)の州代表を務める青年とボランティア、および環境教育専門官から、州のユーゲントが行っている活動の紹介と、BUNDの新しいプロジェクトである「学校との連携」についてのお話を聞いた。というのも、ドイツでは、これまで半日授業だった制度が全日制に変わろうとしているところであり、それは学校教育の大きな転換期でもあるわけだ。そこで、午後の時間に、ボランティアが環境教育の指導ができるよう、そのボランティア指導者が専門知識を得ることができるようなセミナーを開催するというものだった。後半は、研修最後の日ということで、「ESD(持続可能な開発のための教育)や環境教育について」、「青年部の活動またはbundについて」「ドイツ社会全体について」という3つのテーマでディスカッションを行うという有意義な時間を過ごせた。特に、研修自体を通して私達の関心事の一つであった“市民の意識”については、日本と同じように環境意識レベルの差は大きく必ずしもドイツ国民がみんな意識が高いわけではないが、ただしドイツの方がシステムが整っているという現実を実感するに至った。
日程表 感想 その1 その2



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