セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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環境ボランティアリーダー海外研修

2009年(平成21年)第12回環境ボランティアリーダー海外研修レポート

海外研修レポート 感想その1


日程表 感想 その1 その2
  【1】10月21日(水)午前 ラインランド・ファルツ州 州環境情報センター
研修初日の10 月21 日(水)は マインツ市内を抜けてラインランド・ファルツ州 州環境情報センターへ向かいました。
ドイツは16の州で構成しており、 ラインラント・プファルツ州は岩手県よりも3割程度広く、人口は390万人でほぼ、静岡県と同じくらいである。ライン川が南北に縦断しているが、ライン川は信濃川の約2.4倍の長さを誇ります。川沿いに点在する古城はあまりにも有名です。
環境行政の説明に聞き入る
『ドイツの環境保護』について 州環境省の環境情報センター(LZU)のローランド=ホーンさん(大学時代は英語と政治学、神学を専攻し、大学卒業後、マスコミ関係の仕事に従事。その後10 年間、ラインランドファルツ州環境省の広報責任者として活躍。マインツ市内の「森の幼稚園」の設立にも貢献)から話を聞きました。
州環境省の建物では250人が働いており、この一角に州環境情報センターがあります。州環境情報センターは、地方のアジェンダの策定支援や州内の団体ネットワーク構築、情報収集及び発信を担っています。州環境省の下部組織として位置づけられていますが、日本の省庁のように、決裁に時間がかかるような下にぶら下がっている構造ではなく、直属の組織として横に位置づけられています。この組織構造のメリットとしては、トップダウンで指示ができること、これにより、啓発活動などすぐに行うことができるなど、フットワークが軽いだけではなく、実効性が高く、環境に力を入れていることを市民に実感してもらうとともに、市民の身近な機関というイメージづくりを作り上げました。
また、ホーンさんは、ここの一番の特徴は、市民の皆さんへの環境啓発することですが、一番必要なのは、速さと透明性であるということでした。
この州の人口は約500万人で、他の州よりも比較的面積が多きく、広い分、大きな建物も建てることができ、それとともに、権利も大きいし、ありとあらゆる問題に取り組めるとのことでした。ドイツでは、1600万人を抱えるウエストファーレン州など、オランダよりも大きい州があります。ドイツでは、州の規模により、権限も分けているとのことでした。
行政の組織構造については、市町村(2000)を底辺に、その上に州、連邦政府、その上にEUがあり、4つの段階でそれぞれの権限があります。国内においての、もっとも大きな役割を果たすのは連邦政府です。例えば、連邦政府が担当しているひとつに廃棄物処理があります。廃棄物処理法は州で守らなければならない法律を定め、(各州で)これが市町村で守られているかチェックします。守られていなければ制裁を加えるという構造になっています。
熱心に考える研修生
一番大きな枠組みは、EUで決めます。例えば、具体的な例として、ごみ焼却場のCOの排気量については、煙突から出てくる排気については0.1ナノグラム以下と決めています。こういう枠組みはEU加盟国で決めます。さらにEUでは水についても、国際河川があることもあり、小川までも含めて、水質基準を決めています。そして、水についての基準は、さらにドイツの連邦議会にかけられて決定するシステムになっています。EUは、これらの基準を自主的に守るという基準ではなく、加盟国は義務となり、守らないとEUの裁判所に訴えられる仕組みになっています。法律が州に下りてきた時には、それぞれの戦略や手段を練って川に関する政策を作り直します。川を自然に戻すなど具体的なことを州で決めています。この構造によって小川の水質まで、結果として管理することになります。基準は州政府で作り、管理は流れている地域が責任を持って対策をしなければなりません。具体的な水質を高める策が実行された後の確認する役割は州の環境省が行います。また、州には水質管理局という部署があり、ここだけでも300人近くの方が働いています。
ドイツでは、国会が2つあります。ひとつは連邦議会のメルケル首相、もうひとつは州の連邦審議会で州の代表で構成しています。国が独裁的に決めないようにするための政策と位置づけています。州の代表は発言権が大きく、大きく両輪の役割を果たしています。こういったことから、各州の議員を選ぶ選挙なども含めて、たいへん選挙が多い国といえます。
ドイツは、歴史的に小さな州が国になったので、神聖ローマ帝国時代のカイザー皇帝の時でさえ選挙で皇帝を選んでいた歴史があります。さらに具体的な例を挙げますと、狩猟の規則は州の法律、大気に関しては連邦議会になっています。
いつも熱弁なローラント・ホーン氏
ドイツにおける環境問題への取りみの大きな転換期として1970年があげられます。この年の夏にライン川の魚が飛び上がるという事件が起きました。これは、川の水質が悪くなり、そのことにより酸素がなくなり、呼吸できなくなった魚が飛び上がり、酸欠で死んでいきました。この時までは、この国には河川に関しても法律がありませんでした。ライン川は国際河川でスイス、ドイツ、フランス、オランダを流れており、この流域に1億人が住んでいます。この頃には魚の多様性もなくなり、生物学者によると生物の許容量がリミットになっていたにもかかわらず、誰も対処しなかった経緯があり、それだけ自然に対する意識が低かったといえます。
また、空気や水、生物にいたるまで、人間が何をやっても大丈夫という意識がありました。空気は、いつもある物で減らないもの、目に見えないし、限りなくあるように思われていますが、今では見えないものでも無限ではないとわかっています。この夏の事件がいいきっかけで、環境に関する全ての分野で動き出し始めました。特に州ごとに法律ができ始めました。例えば、家庭排水が3年以内に100%浄水につながなければならないことなど、違反していれば罰金も科せられるようになりました。
川とか森林の問題は、当初は産業界からは猛烈な反対がありました。理由は多額の投資が必要になりコストがかかりすぎるということでした。しかしながら、これを怠ったら将来、もっと高くついて取り返しがつかなくなるということを国民に向けて発信しました。このような発展した工業国では、水は益々重要な役割を果たすことは間違いなく、法律できっちり規制をするようになりました。水については一例ですが、空気やほかの分野でも同じことが言えます。例えば、この近くにセメント工場があり、近くに住んでいる住民が、洗濯物を干すとすぐに汚れる状態でした。こういったとんでもない状況が、法律制定につながった国といえます。また、母乳からも有害物質が出るようになったことがきっかけで、将来危ぶまれる乳児を抱える母親が動き出したこともありました。
ここで驚いたことのひとつに、行政の建物の中に託児所があることでした。また、在宅勤務制があることや、託児所内にパソコンとデスクがあり、子どもをまわりに遊ばせながら仕事ができるという日本では考えられないシステムもあります。
廃棄物処理について、70年代にはごみの埋め立てについて場所がなく、行き詰まりの状況に直面しました。埋立地が丘になるとケミカルの発電所みたいなものになっている様な状況になります。ここから地下水も汚染される結果になりました。これが明らかになったことにより、ごみ問題に多くの国民が感心を持つようになりました。ここから出るメタンガスはもっと有害でこれらを集めたものをカウンティー(市町村の上の郡)で集めるようになりました。これらの時代を経験し、ごみを少なくし、分別やリサイクルが1990年に実行されるようになりました。
具体的には、国全体の法律ができて、埋め立てできるものは熱処理されなければならなくなり、その上で土に返すシステムでコストがかなりかかりました。しかしながら、今日では、これによって利益を上げています。例えば、バイオガスは売れますし、プラスチックを含む包装材料は、古紙も含み重要な収入源となっています。また、焼却の熱もエネルギーとして使っています。
ドイツでは、まず飲料水が差し迫った状況になり、1970年はじめに全ての排水を浄水場につなげることを義務付け、この実行には10年かかりました。この浄水場の維持や下水道のシステム管理は24時間必要で国民の負担も必要になります。市民は当然のこととして、年に2回来る請求書により、このこと実感します。また、使用量に応じて負担金額が変わります。
ここには、食品コントロール課があります。この課は、狂牛病(BSE)が発生し、世界中で問題になったときに増やされた課で、環境省の中でもかなり重要視されている部署になります。その他にも騒音問題の課や原発の安全性の課などが重要な課としてあります。
森林管理については、ここは森の割合の多い州のひとつで、州の面積の40%を森が占めています。この森のほとんどが州か市の持ち物で、開発で森林面積が減れば、同じ面積を植樹などの手段で復旧しないといけない政策も実施しています。
環境省の政策決定においては、ドイツの国民感情として、法に触れなければ罰せられないからという意識の人が多く、そういったこともあり、法整備がすすんだ経緯もあります。また、実効性を高めるために、環境省の職員は専門家が多く、トップはジャーナリスト出身の方ですが、水質管理などの専門家を配置しています。

ドイツ国内の事情として、外国から電気を購入しているが、地域でできることを積極的に展開し、中東やロシアに購入のために流れているお金を減らしていきたいと考えている。そうした使命を果たすためには、マネジメントも必要だという意識を持って業務に取り組んでいる。
新エネルギーとして、太陽光発電や風力発電、地熱エネルギーの利用などがある。今はコストが高いが、5年後には技術開発によりかなり安くなる見通しを持っている。また、省エネにも取り組んでおり、エコハウスや、エネルギーを最小限あるいは生産していくプラスハウスの住宅の普及活動も積極的に進めている。
これらの政策の根本をなすのが、石油の取れる量は限りがあるということと、将来コストが高くなって石油を買えなくなるだろうという予測をしている。また、石油の利権をめぐって戦争まで起こる時代にはおさらばしなければならないという意識も持っている。

ここまでのポイントを整理してみましょう。
  • 1970年代に大きな事件が起こり、国民が環境に関して真剣に考えるようになった。
  • 数十年間経済界、産業界を中心に政治が回っていた。
  • これを変えようとした時、産業界からのコストがかかるということで猛反発が起こった。
  • 文明の一部が産業界に過ぎないので、産業界が全体を牛耳る発言をするのはおかしいという国民感情が出てきた。
  • この声を政治に反映するために、一番大きな役割を果たしたのいは緑の政党の結成が挙げられる。
  • 緑の党が立法にも深く結びついた。ただ、今日では、全ての政党が環境問題を重要政策と考えている。
  • 国の発展は一国のみの力だけではなく、他国からさまざまなものを得て発展してきた。
  • 地球はひとつしかないので、エネルギー源の奪い合いは避けるべきである。
  • 今は、将来の世代に負担を残さないような政策実現に取り組んでいる。
  • 継続的政策を上から言っても充分に理解されず実行されていないことも多い。
  • 解決策として、環境NGOが力をつけてきた。
  • 学校でも環境学習が行われ、授業の一環として外に出て行く場面も出てき
  • 法整備により義務化も進んできた。
  • 今後の方向性として物事を経済で捉えないような風土の構築を目指している。
(吉田 浩巳)
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  【2】10月21日(水)午後 ヘッセン州環境省
二人の環境省担当官に質問をする研修生
ドイツではEU—連邦政府—州—各市町村という政策決定・実行といた流れができている。州では具体的な施策を決定し、各市町村で実行している。ヘッセン州では「持続可能な社会」を目指して、3つの柱(経済性・エコロジー・社会のバランス)で13のプロジェクトを計画している。現在は実際に実行し目標を達成するために、従来のやり方から方向性を大きく転換し、市民の協力や環境団体・企業との連携を強化している。州の特徴や背景を考慮にいれたプロジェクトを立て、新しい推進体制を作って遂行している。現在13のプロジェクトが計画され、市民や市民団体・企業にアンケートを取って、プロジェクト遂行の優先順位が決定され、実行計画の企画、監査、運営といった重要な部分に、市民の代表や環境団体、世界的な環境団体などが加わっている。エネルギー政策・再生可能エネルギーが優先テーマ。具体的な取り組みとして、自然の森が残され州の大部分を占める森林自然保護では、20%が自然保護地域の指定がされて、州の5%(30万人)が何らかの形で関わっている。NPOやNGOなどの市民団体が大きな発言権を持ち、その運営についても連携を組みながら行っている。州としては多くの市民に参加してもらいたいとい方針であるが、さまざまな面で、対等な立場で行政と協働していることに日本でもこうありたいと思った。
(宮原 美智子)
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  【3】10月22日(木)午前 ラインランド・ファルツ州自然環境財団

ラインランド・ファルツ州自然環境財団に訪問し、ヨハン・クレービュール氏(元NRW 州環境及び開発財団 環境担当官)から話を聞きました。
ここの予算は200万ユーロで独自事業として実施しています。財源はEUが50%、州が25%、自然環境財団が25%出資しています。また、市民団体には100万ユーロ提供し、事業を委託してます。このNGOへの事業委託は、景観保護の手入れだけのものから大規模のプロジェクトまで大小さまざまで、1000以上のプロジェクトに上ります。このNGOの選定はどうしているのかという点については

  1. NGOであることを証明できるかどうか
  2. 環境教育を知っているメンバーがそろっているかどうか
  3. 土地を買って持ち込んだトラスト活動団体
で規模に応じた組織が選ばれ、背景を吟味していくら出すかを検討し、期間は1年から3年にわたる長期までとしています。
二人の環境省担当官に質問をする研修生

例えば、州内にある森の中の標識がついたルートがありますが、この標識の維持管理に5年間委託して修理を任せている事業もあります。ただ、費用対効果は必ず考慮して、NGOの受け入れを考えています。また、大きなプロジェクトの選考については刷新的な事業かどうか、ほかの場所でも実施できる先駆的な案件かどうか、が大きな判断材料になるといいます。
基本財産の運用については、金利が5〜6%と高かった時代に運用した証券がもう直ぐ満期を迎えます。以前は15年とか、それ以上の長期運用をしていましたが、今は金利が0.8%まで落ち込む予想を立てており、金利が低い分、短期的な運用で様子を見るしかない状況です。

新規の事業も実施しています。何か新しい視点があるかどうかが検討材料になりますが、企業を巻き込んだ協働の事例も少なくありません。
例えば、暖房器具を開発した人が、石油を頼らないヒーターシステムの提案をしてきました。また、フォルクスワーゲン社がこの事業をサポートすることで、パイロットプロジェクトとして位置づけ始めました。最初は5000ユーロだったがこの事業は規模が大きくなりました。
依頼を受けて、できないことも多いのですが、新しい事業はできるだけ実施するようにしています。
従来より、自然保護のテーマについての事業展開をしてきましたが、時代とともに変わってきており、自然保護だけでは時代に後れていくという危機感を持っています。今後は再生可能エネルギーやエコロジー農業も入ってくるので、もっと幅広く展開していきたいそうです。

資金調達の難しさを語るヨハン・クレービュール氏
運営に関しての補助金は、2000年以前は国からだけでした。その後、ロビー活動により、勝ち取っていった経緯があります。州の宝くじの配分については、従来は福祉が中心だったのが、ロビー活動により、今は環境など5つの団体に平等に配分されています。環境分野の配分を確保していくためには、常に成果を示さなければなりません。

ここでのロビイストは米国のような登録制でもなく、実際の活動は、講演会や演説会が開催される時に一緒に顔を出して話をすることが多く、郡の会議にも顔を出します。また、政党からの代表を委員会に入れており、政治との結びつきを常に考えています。これも戦略のひとつと位置づけています。

今、牛を広める活動もしています。牛肉を売ることにより利益につなげています。また、馬を飼育し雑草を食べてもらったり、踏んでもらったりする事業も実施しています。これは特にマスコミ写りがいいのも特徴で、常に戦略を考えています。

自然の野原の活性化のための活動として、EUからも助成を受けて1億5千万ユーロの事業を行っています。EUの条件としては、50%は自主財源を確保することですが、NPOは財源がないからラインランド・ファルツ州自然保護財団が50%を引き受けている状況です。

学校の授業の一環で野外活動もしています。ドイツのナショナルジオグラフィックに掲載されている事業は、2週間の合宿で60人の参加者に対し、3人につき1人の付き添いをつけ、低所得者の子どもたちにも自然を見る目を開いたり、関心を持つきっかけづくりの一助として実施しています。
また、成人向けプログラムとしては、ブドウの段々畑のコンクリート垣を自然の石垣に変えることで、石の隙間に昆虫がすむようにするなど、生態系に大いによい影響を及ぼす自然再生事業を行っています。
(吉田 浩巳)
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  【4】10月22日(木)午後 ドイツ自然保護連盟(NABU)ラインランド・ファルツ州支部
ドイツの代表的な環境保護団体NABUのラインランド・ファルツ州支部を訪問した。12歳からNABUに入っているという筋金入りの会員、オラフ・ステュルーブ氏から組織やプロジェクト、そして資金の調達などの話をお聞きした。
左:会全体の活動説明を聞く
右:オラフ・ステュルーブ氏
1899年にトラスト活動を行う野鳥の会として創立し、今では会員数46万人、ドイツ16州に支部があり、地域グループ数が1,500と、説明されてもあまりピンとこないほどの規模を誇る、ドイツ最大の環境保護団体NABUですが、さすがと言える、大小さまざまな環境プロジェクトを行っていました。ドイツ最大の河川の自然還元策プロジェクト(予算額2500万ユーロ)から、カメ復活プロジェクトなどの親近感のわく小さなものまで、情熱と専門性と信頼を兼ね備えた組織で取り組まれており、さすが環境先進国とおもったのですが、そんな歴史も実績もある団体でも、資金調達や許認可などで大変な苦労をされている話を聞き、マネジメントの重要性も改めて感じました。
(原 淳一)
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  【5】10月23日(金)午前 「ボイムリンゲ」森のようちえん
6年前に5家族の保護者の力により開園した、「ボイムリンゲ」森のようちえん。現在、スタッフは4名いるそうです。そのうち保育士は二人。他は実習生で、そのうちの一人は環境ボランティア研修制度(FÖJ)を利用して実習をしているそうです。
朝、子どもたちが集まると円を作って座り、先生のお話を聞きます。そこでは、数字などを覚えたりする工夫もあります。その後、14カ所ある遊び場のうち、どこへ遊びに行くかを決めます。この日はまず先生から3カ所の提案があり、その中からどこに行くかを決めました。
左から 研修生も子どもたちに混じり一緒に活動 / 遊び場を決めるのに投票する子どもたち
/ 森のようちえんの理念を学ぶ研修生

決め方は、子どもたちが自分が「行きたい」と思う場所を選び、他の子どもからは見ることができない場所へ一人ずつ行き、投票をします。小さいうちから、民主主義をしっかりと体験。その後はみんなで決めた場所へ行き、自由に遊んでいました。
森の中で自由に遊ぶだけではなく、教育的な面もあります。一人ひとりの子どもの成長過程を観て、その子の成長をフォローする場でした
(山田 勇)
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  【6】10月23日(金)午後
   ドイツ自然保護連盟(NABU)のラインランド・ファルツ州ユーゲンハイム地域
左:ライン川の自然再生事業の現場を見る
右:NABUの地元ボランティアの人から説明を受ける
広報担当ミシャルスキー氏はNABUの地域センターの1つで、3つ市町村の活動全体のまとめ役と州全体の広報を担当している。広報活動は団体の活動を多くの人に知らせ、会員を増やす大事なツールとして、州のマスコミと親密なコンタクトをとりながら、広報活動をしている。専任のスタッフをおき、イベントの告知ばかりではなく、日々の地域の会員の活動を常に新聞等へ掲載している。1年の年間計画は、前年度の11月までには地域等で日時内容を決定し、1月には印刷して配布している。早く告知できるよう計画を立てることは「団体の信頼性」とつながる。
NABU職員ミシャルスキー氏から
ライン川 自然保護事業の説明を聞く

彼とともに地域の活動を視察。州のライン川の湿地帯が長年の人間活動で減少し、両性類等、貴重な生態系が破壊されている現状から、地域の会員がNABUの協力を得て泥を動かして湿地帯を作り、自然のままの昔の生態系に戻るように活動している。NABUの会員の専門家の協力を得て調査や観察会などを行っている。また有機で葡萄を栽培しワインを販売している会員から話を聞いた。農薬を使わず有効な植物を育てることで、土壌が豊かになり、虫や植物の生態系が豊かになり、ワインの品質が良くなり、品評会で受賞したこということ。自然と共生する農業の在り方について考えさせられた。
(宮原 美智子)

日程表 感想 その1 その2



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