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環境ボランティアリーダー海外研修

2010年(平成22年)第13回環境ボランティアリーダー海外研修レポート

海外研修レポート 感想その2


日程表 感想 その1 その2
【7】
10月16日(土)午前  ヘッセン州環境ボランティア制度(FÖJ)運営事務局、パルメンガルデン
パルメンガルテン
ヘッツェルセンター長の講義の様子
ヘッセン州環境ボランティア研修制度(FÖJ)について、ヘッツェルセンター長より話を伺った。FÖJは、16〜26歳までの男女を対象とし、受け入れ先となるNPOでの実地研修を12カ月間に渡り行い、そこで環境関連の専門的な仕事をしながら自身の適性を確認することができるシステムである。ドイツには青少年ボランティア活用法があり、FÖJには環境分野の他にも社会性を学ぶものがあるそうだ。またドイツには徴兵制の義務があるが、このFÖJの研修制度を利用することにより、それを免れることができるという。
この研修制度は1988年に設立され、延べ2万5千人が利用し、現在は2415名が研修中であるという。財源は連邦と州が負担している。また研修中の青年に対しても毎月150€ユーロ(1万8千円位)のお小遣いが支給されている。実際には宿泊施設や食費などの経費もあることから、一人あたりの負担額は概ね850ユーロ(10万円位)であるという。ドイツが環境先進国といわれるのは、人材教育に対する行政の手厚い財政補佐のシステムがあるからなのではないだろうか。
FÖJの研修制度を利用した統計をとると、何らかの影響があったとしている割合が約75%程あり、この研修制度の高い有効性を確認できる。実際にこの研修制度を利用して、パルメンガルテン(フランクフルト市内植物園)で働くヨハンナさんの実務ぶりを拝見させていただいたが、研修生となって2カ月であるにも関わらず明朗快活に仕事をしているのが印象的であった。
研修生ヨハンナさんによる説明
ヘッツェル
センター長
しかしながら、すべての青年たちが活き活きとしてこの研修制度を利用しているわけでもない点は事実である。統計的には6%程ではあるが、環境分野の専門性を習得することも社会性を習得することすらできない実態がある様子だ。そういった研修生等に対しては、社会性を身につけさせ、的確な職業を紹介していくことが今後の課題であり、重要となっていくであろう。
(橋爪慶介)
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【8】
10月16日(土)午後  ヘッセン州環境ボランティア制度(FÖJ)運営事務局、パルメンガルデン
FOYの研修生ヨハナさんにパルメンガルデンを案内してもらう
パルメンガーデンの職員で、FÖJの受け入れ・教育担当者であるブレインホルシュト氏の案内でガイドプログラムを体験した。このガイドプログラムは、FÖJの研修生が行う業務の1つである。その後に、今年のFÖJの研修生であるヨハナさんに、現在彼女が担当している仕事内容について紹介してもらった。
ヨハナさんは、研修を初めて6週間だが、個人のデスクが与えられ、子どもの教育プログラムや来訪者の案内、植物の世話や研究、インフォメーションでの電話対応を行っている。研修生でありながら、責任のある仕事についていた。そして、本人の研修プログラムに対する満足度も高い。
人材育成のポイントについて、「肯定的な考え方」と「継続性」があげられた。「肯定的な考え方」とは、経験の少ない研修生には様々な障壁がある。しかし、それは出来なくても仕方ないことなので、それを悩む必要はない。「無いものねだりではなく、あること探し」の視点で人を育てることが重要である。また継続的な支援が人材育成では重要であることが指摘された。
JOYの研修生ヨハネさんのオフィス。ガイドプログラムの企画などをしている
解説するだけではない、五感を使ったインタープリテーションプログラム
バックヤードも見学

(荒井一洋)
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【9】
10月17日(日)午前  ドイツ自然保護連盟(NABU)ラインナウアー自然保護センター
ビンゲン市郊外で、ライン川に面する土地の保護プロジェクトを実施しているNABUの自然保護センターを訪れた。前半はプロジェクト責任者のMichael Markowskiさんから保護活動や企業との協働について話を聞き、後半はライン川沿いを歩きながら保護地域を見学させてもらった。
自然保護センターは、ボランティアが手作りした自然の中の建物
ラインナウアー自然保護センターでは、ライン川周辺の湿地を修復し、そこに住む生き物の保護や子どもたちに対する環境教育を行っており、それらの活動に対して積極的に企業や財団からの支援を得ている。カエルの保護プロジェクトには、カエルのロゴマークで有名な洗剤メーカーの支援があり、とてもいいパートナーシップを組んでいるそうだ。企業からの支援は資金だけではなく、重機で穴を掘る作業を専門の会社に無償でやってもらうなど、労力の提供もあるとのこと。その際、労力を通常の費用に換算し、その額相当を寄付として受けたという「証明書」をNABUから出すという。そして、企業はこの証明書で税金の控除を受けることができる。自身の活動で企業から労力の提供を受けている研修生の一人は、「日本に帰ってすぐに証明書を作る!」と、このシステムに大きな衝撃を受けていた。
その後、ライン川沿いを歩きながら、自然観察をしたり、別荘地跡の復元活動について話を聞いたりした。
ライン川沿いの保護区域で鳥を観察
自然保護センター裏のビオトープ。子どもたちの環境教育に使われている
最後に自然保護センター内で、ボランティアの男性が、水をテーマにした子ども対象の環境教育プログラムを実際にやってくれた。彼は、仕事をリタイア後に「水のトレーナー」の講習を受け、自然保護センターで子ども対象のプログラムを担当しているそうだ。有志が手作りで建てたという自然保護センターは、保全地を購入し専門的な保護活動を行うと同時に、熱意を持ったボランティアが活躍するなど、地域の環境活動の拠点になっていた。
(田中博子)
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【10】
10月17日(日)午後  ドイツ自然保護連盟(NABU)ラインヘッセン地域支部
ミシャルスキー氏たちが活動している区域を歩きながら話を聞く研修生
NABUのラインヘッセン支部では、ミシャルスキー氏たちが実際に整備している区域を歩きながら、どういう目的でどんな活動をしているのかを聞かせてもらった。
きっかけは、昆虫が多いこの区域を守りたいと思い活動を始めたもので、今では30人ほどの会員が活発的に活動している。整備している土地は州の土地だが、州の自然保護団体から受託する形で、NABUが保全のための管理を行っている。希少種を守るために草刈りをしたりしているのだが、とても急な斜面が多く、この人たちだけでよくやれているなあというのが率直な感想だった。実質10〜20人で地区内の計5haの土地を管理しているというのだから、地域の中での存在はとても大きなものだ。
また、ミシャルスキー氏からは、支部の広報活動についても話をうかがった。日本と違うなあと思った点は、自分たちが行うイベントには必ずメディアを招待している点だ。そして、イベント当日にメディアが取材に来なかった場合は、自分たちでレポート原稿を書いてメディアに送付しているのだという。地元紙に活動レポートが取り上げられることは、どの団体にとっても効果的なことであることは間違いない。ぜひ日本でも取り組んでいきたいと思う。
NABUラインヘッセン支部のミシャルスキー氏
この地域のNABUの会員たちと一緒に
また、この地域では、「自然に関することはNABUに」と思っている人が多いそうだ。もちろん支部ですべてのことに応えられるとは限らないが、少なくともそのことを知っていそうな他団体を紹介したり、確認後支部のほうから連絡できる状態にある。そういった電話が頻繁に来るというのだから、地域の中での認知度が高いことの証だと思った。
(鳥羽和明)
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【11】
10月18日(月)午前  ボイムリンゲ 森のようちえん
ボイムリンゲ森の幼稚園の理事であるモニカ・ムンチさんに、森の幼稚園の背景、目的、活動内容、運営体制、資金などについて説明を受けた。また、実際に行われている指導方法を見学した。
ここの運営費は市がすべて出している。理事は4人。現場は2人の保育士、実習生1人、FÖJの研修生1人で運営しており、園児は3〜6歳の20名。ドイツでは、園児20名に対して2人以上の保育士が義務付けられている。
活動報告は写真にして張り出している
遊具も周囲の環境にマッチングしている
この幼稚園の方針は、
  • 子どもの不安なことを取り除き、安心できる環境を整えることで学びが生まれる。
  • 民主主義教育。みんなで決める。相手の権利を認める、自分が権利を持つ経験をする。
  • リスクマネジメントはルールとして徹底する。(10つの規則がある)
  • 子どもは森で自分のリミットを知る。自分の限界をちょっと超えてうまくできた時、成功体験として成長する。限界を超えすぎると大事故になるが、それは普段森で過ごすことによって自分の限界を知ることができる。つまり、自己管理ができるようになる。
これらの考え方を軸に幼稚園を運営していることが分かった。
(荒井一洋)
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【12】
10月18日(月)午後  ファンドレイジングアカデミー
ファンドレイジングアカデミーの講師リットーショッフェル氏
ドイツのNPOに対し、ファンドレイジング(資金調達)を教えているファンドレイジングの専門学校を訪れた。ファンドレイジングをするにあたり、一番大切にしたいこととは「人とのコミュニケーション」であり、ファンドレイザーには、『肯定的な考え』が必要だ。と強くおっしゃっていた。
資金をいただいたどんな方に対しても、感謝の気持ちを忘れずにコミュニケーションをとっていくという意味である。ファンドレイジングの具体的な手法や考え方について以下に紹介する。
NPOのための資金調達の学校ファンドレイジングアカデミーにて
ファンドレイジングアカデミーでの研修の様子
(1)新しい価値観“記念日寄付”
ドイツの街のいたるところにポストカードが販売されている。特にバースデーカードが多いことからもドイツの人は誕生日などの“記念日”を重要視する傾向に ある。
誕生日や結婚式、成人式、創立○周年などの記念日に寄付をお願いすること。自分が嬉しい日には他の人にも優しい気持ちになれるのかもしれない。
(2)データベース化する
過去に寄付をいただいた方には、必ず住所と名前を聞いてデータベース化しておく。そうすることによって次回をお願いすることもできる。寄付ではなくても、イベント時など活動に参加してくれた人のデータは蓄積し、データベース化しておくこと。これがその団体の財産となる。
(明賀 美奈)
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【13】
10月19日(火)午前  NABU ヘッセン州ルーツビック地域支部/自然保護センター
NABUヘッセン州ルービック地域自然ようちえん
NABUヘッセン州ルービック地域歴史的建造物
NABUヘッセン州地域でルーツビック地域の活動を訪問した。この地区は、ライン川沿いであり、いわゆるライン・マイン地方のオウエ(AUEN)と呼ばれる湿地及び水域地帯である。父なるライン川は、過去に何回も洪水をおこしているが、このルーツビック地方も例外ではなく何度も洪水の影響を受けている。現在は農村地帯であり、一方、希少種の野鳥や昆虫や両生類が生息するエリアとなっている。 そこでNABUが中心となり、自然保護活動を行うようになったのである。しかし、その手法は特徴的なものであった。それは、そこに建造された既存の歴史的な建造物(18世紀の建物)を改装し、自然幼稚園や住居として利用、そして周辺一帯の水域や湿地帯の保全と管理をNABUだけでなく複数のNPOや行政、地元企業の有志で支えられている点である。
広範囲の地域の自然保護活動にとっては、模範的なプロジェクトなのではないだろうか。近い将来の典型的なモデルになりそうである。
NABUによるライン川の歴史の説明
また、さらには広報用のパンフレットについて、その地区の一番のステークフォルダーである電気会社に出資をしてもらっている点で、しっかりとしたコミュニケーションとファンドレイジングによるマネジメントができている手ごたえを感じ、「地域愛」の結晶に出会えた印象であり、素晴らしいと素直に感じることができた。
その後、ヘッセン州の自然保護センターを訪問した。この建物は、NABUヘッセン州代表兼名誉市民であるゲルハルト・エンプラー氏が、長年の思いで建造した施設である。屋上や太陽光発電が設置され、建物の建材にはこの地区から調達できる素材を利用しており、外壁には野鳥の巣箱となる仕掛けなどもあった。施設の展示物についても、地元の地形的な歴史からの変遷の模型や、現在1秒間の間にドイツで住宅地として失われている自然の面積を花壇の面積におきかえて、わかりやすく表している。ちなみにこの施設の1年間の光熱費は2万€であるそうだが…。
ヘッセン州自然保護センター
この地区の自然保護のプロジェクトについても、一般市民にいかに知ってもらいたい情報を数値化や見える化することで、効率的かつ記憶に残る環境教育や広報をすることができる施設であった。施設を維持管理するスタッフは、基本的には有給であり、年間延べ1万2千人の利用客がある現在、いかに集客を上げるかと自立的に財源による運営していくことが今後の課題であるそうだ。
(橋爪慶介)
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【14】
10月19日(火)午後  ラインランド・ファルツ州自然環境財団
いよいよ最後の訪問先である、ラインランド・ファルツ州の財団である「自然環境財団」を訪れた。この財団は、主に助成金を通じて州の環境保護団体のサポートしている。日本でいうと環境NPOの中間支援センターのような役割である。具体的に行っているのは、NABUといった大規模な団体とのとの協働プロジェクトや、小規模だが専門性の高いNPOと企業とをマッチングさせたプロジェクトなど様々である。以下はお話を伺う中で、特長的な点だと感じたところである。
環境財団職員のヨハン・クレビュール氏
環境財団のオフィスにて
  • イノベーションを仕掛けている
    アイフォンのゲームを活用した自然体験ゲームを提案している。新しい情報をいつも入手し、世の中の動きに敏感であること。
  • NPOのためのサポートであること〜NPOとは競合しない〜
    財団がファンドレイジングするに当たっては、他のNPOが関わっていないところを狙っているということ。本当のNPOのためのサポートである。
  • NPOと協働するときに団体を見ている点〜NPOを見極めるポイント〜
    「専門性があるか、信頼できるか、仕事を任せられるか、継続的であるか」
である。逆に考えれば、この点を強化していくのがNPOの役割である。
(明賀美奈)
日程表 感想 その1 その2



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