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日本の国立公園
火山と人がつくりだした森と湖のパノラマ 磐梯朝日国立公園
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むかしむかし、磐梯山に「手長・足長」(てなが・あしなが)という怪物が棲んでいました。手長は長い手を伸ばして昼でも辺りを真っ暗にし、足長は長い足で猪苗代湖を跨ぎ、湖水を撒き散らして雨を降らせ洪水をおこすなど、付近の村の田畑に大きな被害を与えていました。あるとき旅の僧がやってきて、この2匹を鉄鉢の中に封印して、磐梯山の山頂に埋めてしまいました。そして、村には明るい平和な日々が戻ったということです。ところが、その封印も長い年月の間に薄れ、手長・足長はあるとき目覚めてしまったのです。

原始の雰囲気を伝える朝日連峰 この伝承は、磐梯山の火山活動を表していたといわれています。このような古くからの伝承の中にも登場する磐梯山を含む磐梯吾妻(ばんだいあづま)をはじめ、出羽三山と朝日連峰、飯豊(いいで)連峰、猪苗代湖の4つの地域から構成される磐梯朝日国立公園は、人の手が触れられていない緑深い原生林の山々が連なる自然と、一方で、激しい火山活動によって生みだされ、その後自然の力や人の手によって変化してきた自然という、対照的な二つの表情を私たちに見せてくれています。

基礎データ
地図
指定日
:1950年 (昭和25) 年9月5日
面積
:186,389ha (2014年3月31日現在)
年間利用者数
:774万人(2012年度)
関係都道府県
:山形、福島、新潟
掲載記事は2001年 (平成13年) 10月取材当時のものです
もくじ

奥深い森と火山と湖沼
朝日連峰のブナの原生林 磐梯朝日国立公園は、福島・新潟・山形の3県にまたがり、187,041ヘクタールという広大な面積を誇る、全国3番目に大きな国立公園です。

「出羽三山・朝日」「飯豊」地域は、おおらかな山容に手つかずの広大なブナの原生林とヒメサユリやマツムシソウなどの高山植物のお花畑が残り、イヌワシ・ニホンカモシカ・ツキノワグマなど大型の野生動物をはじめとして多くの動物達に安住の地を提供しています。特に各地での絶滅が危惧されているツキノワグマにとって、この地域は日本でも有数の生息地となっています。また、日本有数の豪雪地帯でもあり、冬期には積雪が3メートル〜5メートルにも達します。出羽三山は、山岳宗教の修験道の本山としても有名です。

ニホンカモシカヒメサユリマツムシソウのお花畑

「磐梯吾妻」地域は、磐梯山や西吾妻山、一切経山(いっさいきょうざん)など数多くの火山群と、それら火山がつくりだした湖沼群から構成されています。他の地域と同様に、ブナの原生林が広がる一方で、磐梯山西方の猫魔(ねこま)火山の雄国沼には、約280種の湿原植物が生息し、地区独特の植生を有しています。

「猪苗代湖」地域は、円形の姿から天鏡湖と呼ばれる猪苗代湖を中心に広がる地域です。猪苗代湖は、大きさについては全国4位、透明度の高さでは世界第5位とされています。また、冬期には毎年2千羽以上の白鳥が訪れる全国有数の飛来地であることから、その北岸は国の天然記念物に指定されています。

このような美しい自然の特徴から、これら4地区は、1950年(昭和25年)に国立公園に指定されました。


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