セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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日本の国立公園
ブナの原生林に生きる動植物 白山国立公園
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白山比?神社奥宮 富士山・立山と並び「日本三名山」のひとつに数えられる白山は、万葉集などに「しらやま」とうたわれ、古来より山の神様、水の神様として崇められてきました。手取川、長良川、九頭竜川、庄川といった大河川はどれも白山を水源としています。霊峰白山を神体山とする白山比?神社(しらやまひめじんじゃ)は、白山山頂に奥宮を、ふもと石川県鶴木町に本宮をおき、全国に奉られている白山神社三千余社の総本宮として、白山信仰の中心となっています。

雪の手取渓谷 白山は日本でも有数の豪雪地帯です。日本海から吹きつける湿った北西の季節風は冬の間、白山に豪雪をもたらし積雪は山頂部の深いところでは10メートルを超えます。雪に閉ざされ、開発されにくかったために、今も手つかずの大自然が広がっています。


基礎データ
地図
指定日
:1962年 (昭和37年) 11月12日
面積
:49,900ha (2014年3月31日現在)
年間利用者数
:76万人(2012年度)
関係都道府県
:富山、石川、福井、岐阜
掲載記事は2002年 (平成14年) 6月取材当時のものです
もくじ

原始性豊かな国立公園
雪田に群生する見事なハクサンコザクラ 白山国立公園は、石川・岐阜・福井・富山の4県にまたがり、標高2,702メートルの御前峰を中心に、南北50キロに連なる面積47,700ヘクタールの山岳公園です。1962年(昭和37年)に国立公園に指定され、現在はユネスコの「人間と生物圏計画(MAB計画)」の生物圏保存地域にも指定されています。

白山は日本列島の高山帯を持つ山の中で最も西に位置する独立峰で、「花の白山」と呼ばれるほど高山植物の宝庫として有名です。古くから植物学者が調査研究に訪れ、新しく発見したものに名前をつけたので、固有種ではないにもかかわらず白山の名のつく植物が18種もあります。


ハクサンシャクナゲ クロユリ 山腹一帯には西日本最大のブナ原生林が広がり、ツキノワグマや特別天然記念物のニホンカモシカ、ニホンザルなど大型哺乳類をはじめ、クマタカ、イヌワシなど他の地域ではなかなか見ることができない貴重な生きものが数多く生息しています。


キヌガサソウ ハクサンチドリ 白山火山の火山活動は今から30〜40万年前にはじまり、最も新しい噴火は350年ほど前のことです。火山活動でできた火山性連峰であるために、山頂付近の火口湖、深い谷間から山麓にかけての温泉群など変化に富んだ景観をみることができます。


変化に富む景観
白山最大の火口湖「翠ヶ池」 白山は、御前峰(2,702m)、大汝峰(2,684m)、剣ヶ峰(2,677m)の総称です。白山の頂上部には翠ヶ池、紺屋ヶ池、油ヶ池、血の池、五色ヶ池、百姓池、千蛇ヶ池の7つの池があり、これらの多くが火山の噴出口と考えられています。千蛇ヶ池(せんじゃがいけ)は、万年雪となり、夏でも氷が解けない日本に21ヶ所ある珍しい湖のひとつで、湖の底は永久凍土になっているのではないかと考えられています。永久凍土は日本では富士山・立山・大雪山の3ヶ所で確認されています。


岩間噴泉塔 日本の滝百選「姥ヶ滝」 温泉も豊富で、国立公園内には一般の人が行ける温泉が5ヶ所、石川県の白山温泉、中宮温泉、岩間温泉、岐阜県の大白川温泉、福井県の鳩ヶ谷温泉があります。特別天然記念物の岩間の噴泉塔群は、温泉水に溶け込んでいた石灰質分が地表に出て冷やされ固まったものです。噴泉塔は高さ2〜3メートルに達し、噴出する温泉は100度近くにもなります。表面の白っぽい部分は炭酸カルシウムの結晶の色で、緑色の部分は温泉水中の成分を栄養として生きている温泉藻類です。

蛇谷(じゃたに)は、河川の流水・雪崩・岩石の崩落によって、地形が少しずつ浸食され、アルファベットのV字谷をなす険しい地形の谷です。蛇谷本流と支流の合流点には大小多くの滝があります。


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