セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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日本の国立公園
山岳と湖沼、渓流がつくりだす自然美 十和田八幡平国立公園
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十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園は、青森・岩手・秋田の三県にまたがる山岳・渓谷・湖沼風景がすばらしい公園です。とくに十和田湖と奥入瀬(おいらせ)渓流は、「特別名勝および天然記念物」という国の天然記念物に指定されている全国屈指の景勝を誇り、とくに奥入瀬渓流は、春の新緑、秋の紅葉がすばらしく一度はカレンダーで目にする有名な風景です。

十和田湖畔は、広々とした大地に悠然と構える自然林が湖からの風に揺れ、深い緑に囲まれた湖が静かに輝き、自然の香りがやさしく包み込む、そんな心地よいやさしさがあります。

十和田八幡平国立公園は、新緑や紅葉を見に、また登山やスキーにと一年を通して全国からたくさんの人々が訪れる公園です。

新緑の奥入瀬渓流高さ7m、幅20mの奥入瀬渓流随一の銚子大滝

基礎データ
地図
指定日
:1936年 (昭和11年) 2月1日
面積
:85,551ha (2014年3月31日現在)
年間利用者数
:475万人(2012年度)
関係都道府県
:青森、岩手、秋田
掲載記事は2002年(平成14年)9月取材当時のものです
もくじ

火山活動によって形作られた景勝地
八甲田山のブナ林本州最北端の国立公園である十和田八幡平国立公園は、奥羽山脈の北端に位置し、1936年(昭和11年)に指定された八甲田山から十和田湖にかけての十和田地域(44,920ha)と、1956年(昭和31)年に追加指定された八幡平(1,613m)、秋田駒ケ岳(1,637m)、岩手山(2,039m)にかけての八幡平地域(40,489ha)の二つに大きく分けられる面積85,409ha(佐渡島と同じぐらいの大きさ)の公園です。

公園全体が原始性の高い雄大な森林景観を有し、全域が那須火山帯に属しているために、火山活動によって形成された地形が景観の骨格を形作っています。

山岳では標高1,000mを前後境に、下部はブナを中心とし、トチノキ・サワグルミ・カエデ類などを交えた落葉広葉樹が広がり、上部はオアモリトドマツ(オオシラビソ)を主体とする針葉樹林帯、最上部には高山植物帯がみられます。

 

ニホンカモシカ山麓地帯に生息しているニホンカモシカなどの大型哺乳類や、イヌワシ・クマゲラなどの鳥類など数多くの野生動物が生息しています。また、モリアオガエルが各地に生息し、毎年多数の産卵がみられます。

美しい二重カルデラ湖の十和田湖、みごとな渓流美の奥入瀬渓流 、樹氷で名高い八甲田山(はっこうださん)、多種多様な火山地形・火山現象からなり「火山の博物館」と呼ばれ湿原が点在する八幡平地域など、多彩な自然景観をみせています。


十和田湖と奥入瀬渓流
錦秋の十和田湖十和田湖は、約20万年前から2000年前にかけて幾度となく起きてきた噴火と二度の陥没でできた典型的な二重カルデラ湖で、周囲53キロ、水深が最深部で327m(国内第3位)、エメラルドグリーンの美しい湖です。また、湖を取り巻く外輪山の内壁には火山活動によって堆積した地層が鮮明に見られます。

湖の周りの林はブナの自然林で、湖畔にはカツラ、トチノキ、シナノキ、シロヤナギ、ドロノキ、ミズナラ、ホオノキ、サワグルミ、カエデ類が生え、二重カルデラ湖のためにできた御倉半島と中山半島などの複雑な火山地形とマッチしています。とくに新緑と紅葉が美しく、墨絵のような山々が凍てつく湖面を取り囲む冬景色は神秘的です。

十和田湖から流れる唯一の川が奥入瀬川で、十和田湖の子ノ口(ねのくち)から焼山(やきやま)までの14kmの渓流両岸の断崖は、軽石や火山灰が高温の状態で堆積し、熱と自重によってできた溶結凝灰岩です。

 

コケに覆われた奥入瀬渓流の岩奥入瀬渓流は、渓流全体が樹林に覆われていて日光が当たらず、湿気があり、十和田湖から水が注ぎ水量が一定で水が直接かぶらないために、岩にはコケやシダ類が生え、奥入瀬特有の美しい渓流美をつくりあげています。渓流沿いにはなだらかな遊歩道が整備され、老若男女を問わず自然探索を楽しむことができます。

 
岩に生えたシダ類 キクザキイチリンソウ ホオノキの大きな花 コマユミの紅葉

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