セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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ドイツ研修奮闘記 連載-第4回- チョットブレイク〜上手い!と感じるPR方法〜

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夜の通りに映える
かわいい看板
(写真提供:山本)

 かたい話しが続きましたので、今回は少し休憩〜。
 ドイツと聞くと皆さんは、何を想像されますか。ビール、ソーセージ、名車…など様々なイメージが頭を巡ることでしょう。そして、そんなイメージの中に一度は入ってくるキーワードとして、「きれいな町並み」という言葉が挙げられるのではないでしょうか。今回、実際にドイツを訪れてみて、「きれいな町並み」を本当に実感させられました。日本でよく見かける昼夜を問わず光り輝くネオンや、自己主張丸出しの看板などはドイツではほとんど見ることはありませんでした。その代わり、統一感のあるドイツの建物からは、景観を保存しようとする市民の意識が伝わってきました。例えば、写真で紹介していますように、建物の工事現場を覆うシートにまで「建物の絵」が描かれてあるなど、その配慮に「さすが」と感心させられてばかりでした。


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景観への配慮がなされた工事現場
(写真提供:山本)

 このようなドイツだからなのかもしれません。
広告など広く市民に訴えかける媒体に、ちょっとした工夫が施されているものを数多く見かけました。


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左:電車の中で見かけたWWFの広告
(写真提供:小野さん)
 
右:フライヤーに交じって並べられたWWFのカード
(写真提供:山本)

 先ずは、WWF(参照:WWF Japan)という団体の広告。「3 Euro retten seine Welt.(3ユーロは彼らの世界を救う)」と書かれた、この印象的な絵が、ポスターやカードに印刷され、まちのあちこちで目にすることができるようになっていました。列車の中などはもちろんのこと、飲み屋さんのトイレの脇や、若者が手にしそうなフライヤーに交じってスタンドに並べられているなど、たくさんの市民の方の目に触れ、手に取ることができるようになっていました。日本では、環境保全を行なう団体の情報が飲み屋さんで得られるなんて、なかなか数少ないことではないでしょうか。団体の大きさが影響している面もあるかと思いますが、視野を広くもち、訴えかけるチャンスを沢山準備しておくことは重要な姿勢だと感じました。

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GEN-FOODのカード
(現地で頂いた資料より)
 次に、ご紹介したいのが、遺伝子組み換えに反対するポストカードです(※その是非に関する議論はとりあえず伏せておきますね)。カードをよく見ると、小さく風船の絵が描かれてあります。これはどういうことかと言いますと、カードの裏に名前と住所を記入し風船に乗せてカードを飛ばすことで、風船がたどり着いたまちの人がそのカードを拾った際に、遺伝子組み換えの農作物がいかに自然界で広がっていくかということを、カードの移動を通じて感じることができる仕組みとなっているのです。目に見えにくいものをいかにして「実感」できるようにするか。とても分かりやすい事例だと感じました。また、カードには、主旨に賛同し、協賛している団体の名前がズラリ。BUNDやNABUの名前もみられます。


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「省エネこそ最良のエネルギー」と掲げられたラインラント・ファルツ州の建物
(写真提供:仲津さん)

 最後にご紹介したいのが、ラインラント・ファルツ州の政府の建物に掲げられた、大きな垂れ幕です。ここには、「省エネこそ最良のエネルギー(訳:仲津さん)」と書かれてありました。広告規制の厳しいドイツにおいて、これは非常にインパクトがありました。掲げられた言葉からも、広告の意図がとても伝わってくるものでした。実際、ラインラント・ファルツ州の方にお話をお伺いしたところ、自然エネルギーの推進にかなりの力を入れており、エネルギー問題の解決に力を入れているとのことでした。
日本の行政の建物でも、このような明確な主張を打ち出してくれていれば、その市町村が何に取り組み、何を成し遂げようとしているのか良く分かるのですが・・・。


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マインツ市内の
男性トイレ
(写真提供:山本さん)
 

(追記)
 なんと男性用トイレの上にも広告が。用を足そうと前に立つと、電気がつきタクシー会社の案内が目立つようになっていました。スペースの有効利用?! 思わず写真を撮ってしまいました。




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