セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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環境ボランティアリーダー海外研修

2009年(平成21年)第12回環境ボランティアリーダー海外研修レポート

海外研修レポート 感想 秋葉山自遊会
原 淳一 さん

1.訪問団体の活動やマネジメントなど、
   どの部分を日本のボランティアリーダーとして生かせるか?

 私はこの研修を通し環境ボランティアリーダーとはいかにあるべきかを探求し、実際に行政と共に動き、地元企業の産業を活性化させ、子どもたちにバランスのとれた自然環境と、将来の希望を残しそして創る地域に必要な人物になるための、不退転の覚悟と情熱と遣り甲斐を持ち帰ることを最大の目的とし、また、ボランティア=(自発的、自ら進んで)、リーダー=(指導者、先頭)を行く人などの意味を持っているように、自ら進んで先頭を歩み時には走るリーダーとなるために、その歩み方、走り方を知識・手法にとらわれず感じ取るために、知識と知恵を見極め、リーダーとして私の地域で役立つ「知恵」を生み出すきっかけを掴むこと。また、企業として地域のボランティアリーダー会社となり地域での影響力を発揮するためのヴィジョンをより明確で裏付けのあるものとするために、組織の在り方や知恵のきっかけを掴む。それが今後ボランティアリーダーとして生きて、生かしていけることだと強く感じています。
 また、今回の環境ボランティアリーダー海外研修の目標は、これまでの概念にとらわれず、行政と地域企業が是非一緒に活動をしたいと思う、環境活動や自然体験活動の方法や仕組みのきっかけやヒントを探し出し、それを基に自分なりに考え、この研修が終わるまでにその一歩を踏み出すことを目標とし、また、多くの市民特に若者が私の環境活動に参加したくなる、方法・仕組みのきっかけ・ヒントをつかみ、この研修が終わるまでに一歩を踏み出し、さらに小さな企業でも環境貢献活動を行ったことが、今までより社会的に評価を受ける方法を一つでもいいからこの研修中に考え出す。と研修の初めに改めて決め、20日から28日の研修に臨みました。

 訪問一日目は、ラインランド・ファルツ州環境情報センターで、センター長のローランドホーン氏に、ドイツの環境保護の歴史や行政の組織の在りかたを聞き、午後からは、ヘッセン州環省へ伺い、環境省政策担当者のディール氏、と森林保護課のシュトリンガー氏に持続可能な社会、森林と自然保護団体について伺いました。
 訪問初日を通しての私の思う今日一番の重要なテーマは、歴史を深く認識し、現在の状況を認識し、多くの人の声を聞き、やり遂げなければならない動機と、その消えない情熱を持つことと、それは他人事ではないぞということでした。
 組織のつくられ方などは参考になるところは沢山ありましたが、それは目的を達成するための方法・近道であり、重要なテーマかもしれないが、私にとっては最重要なことではないと感じていました。
 また、初日の研修で解決できた自分の課題は、消えない情熱・使命感を持つためには、地域の歴史をもっと認識し、現在の問題を深く認識し、幅広い人・団体の声を聞くこと、そして自分が心から愛するもの、ビジョンを持つことと感じ、言い方がへんかも知れないが、情熱と使命感を燃やす、燃料を増やす方法がわかりました。
 州環境情報センター長のローランド・ホーン氏の、情熱をもって仕事に取り組み、熱く語り、子どもを愛する姿は、私のビジョンとなりました。
 この初日の訪問先で新しく発見したものは、組織のかたち、物事の決め方、アンケートの取り方。再発見したものは、ビジョン。再認識したものは、動機の重要性。物事を動かしていくものでした。
 また、初日は一日リーダーを務め、リーダーとしてどう行動すればよいか考えて1日を過ごし、大変貴重な経験をさせていただきました。

 訪問二日目は、午前ラインランドファルツ州自然環境財団・午後ドイツ自然保護連盟NABUを訪問しました。午前午後を通してのテーマを、環境活動への情熱を有効に伝え、評価をもらい実現するためには、どのような心構えとアプローチが必要かを学ぶこと。
 特に午前は評価されるポイントはどこかを見極めること。午後は活動を実現するための、心構えと評価される専門性と信頼とは何かを掴むこととして臨みました。
 訪問二日目の研修で解決できた自分の課題は、リーダーとして活動実現させ評価を得、資金を得るための「知恵」を発揮させるターゲット「先駆性があるか・広がりがあるか・多くの人を動かせるか・感動させられるか」が明確になったこと。環境活動への情熱と共に、スポンサーでもある市民・行政・企業などの求めるものも把握し、提供することを忘れてはならないことを実感しました。また環境NPO活動は大きさの大小ではなく企業のクオリティーレベルで行わなければならないこと、「いいことしてる」では世の中は動き続けないことがはっきりとわかり、その上での、柔軟性を持った「忍耐強くあきらめない」信念が必要だということを学びました。
 訪問二日目で新しく発見したものは、企業へのアプローチの手法は無限に考えられること。再発見したものは、環境活動が評価されるポイント。再認識したものロビー活動も必要だということとスポンサーへのメリットの重要性(会員数の重要性・広報活動の重要性・柔軟な思考・心構えの重要性・成功体験からくる満足感)などでした。

 訪問三日目は、午前に「ボイムリンゲ」森の幼稚園、午後にはNABU(ドイツ環境保護連盟)の地域活動とそのNABUの会員が営む、オーガニックワインのワイナリーに訪問しまた。訪問三日目は学ぶべき重要なテーマを、環境活動の原点に触れ、感じ、学ぶこととし臨み、解決できた自分の課題は、私の自然環境への情熱の投入先は、心からの「スキ」と感じられるところにあり、それを純粋に成し遂げるための信念が必要だということが腑に落ちたこと。(今までは「やらなければ」という切迫した使命感のような気持ちで「スキ」という気持ちが薄れ、環境活動をしてきた部分も多かったように思います。)心の底から湧き出て、どうしてもやりたいという様な「自然がスキ、子どもがスキ」といえる環境活動は何かを、森のようちえんのモニカ先生の話、NABUの地域で活動する皆さんの純粋な姿に触れ、気づくことができました。
 三日目の訪問先で新しく発見したものは、継続のカギは、純粋な「スキ」から生まれる「信念」であるということ。再発見したものは環境活動への自身の動機、再認識したものは子どものころの原体験の重要性などでした。

 訪問四日目は、午前にドイツ環境保護連盟(BUND)のヘッセン州支部に伺い、午後は、ヘッセン州ファンゼルメアのナショナルジオパークに伺いました。学ぶべき重要なテーマを環境へ情熱を表す組織の様々なかたちの多様性・可能性を感じることして臨み、訪問先で解決できた自分の課題は、BUNDのポリシー・考えかたに触れたことにより、活動の情熱の注ぎ先の集中が必要と感じたことでした。(行政とのスタンス・ゴミ拾いの答えに対して。)
 四日目の訪問先で新しく発見したものは組織のポリシー(BUNDで)、再発見したものは自然の偉大さ。再認識したもの自然への心躍る気持ち(ジオパークで)でした。

 訪問五日目は、ビンゲン郊外にあるNABUラインナウアー自然保護センターに一日伺いました。学ぶべき重要なテーマを「誇り」自分が環境ボランティアリーダー(自ら進んで先頭を行く人)だという大きな誇りを持つこと。それと環境活動に携わる人に誇りを持たせる方法を探すこととして臨みました。訪問五日目に解決できた自分の課題は、NABUに勤務すること・リタイヤした人に出張先生をしてもらうこと・関連する企業へのアプローチ。これはすべて、一個人として、企業として「存在意義」を高めることにつながっているとわかったことで、環境活動に携わる人・企業が「大きな誇り」=「存在意義を高める」を持てる仕掛けを、知恵をしぼりありとあらゆる方法を考えてつくり、あなたの活動を一緒にしたいと思わせることが組織を強く大きくできる重要なポイントと気付きました。
 五日目に新しく発見したものは「誇り」という「存在意義」、再発見したものは「存在意義」という人間本来が欲する欲求、再認識したものは人間本来が持っている欲求を理解し、その欲求を満たす最大限の努力をすること。(マズローの欲求階層説を勉強しなおす)でした。

 訪問先六日目は、NABUヘッセン州支部自然保護センターとマインツ市環境情報センターに伺いました。一日の重要なテーマを、意味をもって物事を行うこと。すべてにゆるぎない意味をもつことを感じることとし臨み、解決できた自分の課題は、自分たちで創って行くことの尊さ、創った愛着からくる継続される誇り、継続されることにより出来上がっていく「独自性」と、自然を愛し、地域を愛し、人を愛することで、自分にしかできない役割・物が与えられるとわかったこと。六日目で新しく発見したものは、新しい環境センターなどの体験施設や住環境のかたち、再発見したものは、人として自然との共生のアプローチ、再認識したものは愛と笑顔の尊さでした。

 訪問先七日目は、午前に組織の資金調達を学ぶファンドレイジングアカデミー、午後ドイツの環境ボランティア研修制度を学び、フランクフルト市内の植物園に伺いました。
 一日の重要なテーマは「創造性」で、解決できた自分の課題は、資金調達には、倫理ある創造性が必要なこと。相手を知って己を知ることの重要性がわかったことです。七日目で新しく発見できたものは、ファンドレイジングのさまざまな手法、再発見できたものは大切な仲間とのつながり、再認識したのは創造性の重要性でした。

 八日目は、午前中マインツ市内を探索し、町の中でドイツと日本の環境活動の違いを三つ見つける活動を行い、午後は信頼し合えた仲間たちとの情熱あふれる全体の振り返り意見交換、最高でした。

 この実動八日間、環境先進国ドイツという日本から遠い国で、稀有な仲間たちと共に環境について学べ感じることから深まった「情熱」は、私のすべての活動・組織作りの源となり生き続けると確信しています。



2.研修を通して、日本の環境ボランティアリーダーを支援するために、
   どのような仕組みが考えられるか

 このボランティアリーダーの会が結成され、日本の環境への大きなヴィジョンを持ち、そのヴィジョンにそっている環境ボランティアを支援するネットワークの仕組みをつくり、ノウハウの提供や提案の補助など、そして環境ボランティアとしての考え方や情熱の共有などができればと考えます。また世の中に発言力を持つ信頼を得るために、ボランティア団体のクオリティーレベルを保つための評価基準を設けることができれば良いのではないかと思います。またボランティア団体間の人材情報の共有化を図り、必要な人材の協力関係(人材の行き来)有機的なつながりができれば、志ある人材の活躍の場が増え、刺激を受け合うことで各団体のレベルアップにもつながり、無駄もなくなるのではないかと考え、環境NPOでよく聞かれるな人材不足も少しは解消されるのではないかと考えます。



3.全体を通しての感想

 本当に素晴らしい研修でした、この研修で私の目標としていた、「一歩を踏み出す」を自発的に行うことができました。これはやはり、このドイツという日常生活と違う環境の中で、環境先進国ドイツの国民とその心、そしてさまざまな組織にふれることができるという、自分では絶対に段取りできないであろうプログラムが、今までの実績をフィードバックして創り上げられていたからだと思います。そしてもう一つ、一緒に参加したリーダーが勇気を与えてくれました。尊敬できるメンバーとの研修時間は最高の時間でした、本当にこれからもつながりを持たせてもらいたいと思う方たちばかりでした。(メンバーの皆さん本当にお世話になりました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。)
 研修の中である講義の講師に「人を燃やすには、自分が燃えていなければならない」とお聞きしました。今回の研修中に何度も何度も会話の中で出てきました「感動」という言葉、感じて動くと書きますが、私たちリーダーは「感じて動く」から「感じてもらい動いてもらう」ことのできる存在となっていかなければならないと強く強く感じました。未来を担う子どもたちに、バランスのとれた自然環境と、共生できる生活、そして夢と希望を持たせてあげられる「身近な大人・ステキな大人」というリーダーになりたいと思います。
 最後になりますが、研修に参加させてくれた、セブン-イレブンみどりの基金、常に研修生に「夢と情熱とロマンを持って」と感動と共に導いてくれた小野さん、心から大感謝申し上げます。大ありがとうございました!!! またこの研修でお世話になりました、たくさんの方々に心から感謝申し上げます!




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