親から子への恋文【オトシブミ】


クヌギの木の下に葉っぱを筒状に巻いたものが落ちていました。
これはオトシブミと呼ばれる昆虫のしわざです。

丁寧に巻かれています

オトシブミを漢字で書くと「落とし文」。
昔、意中の人に拾ってもらえるようにわざと落とした恋文のことです。
木の葉で作った小さな巻物を落とし文(昔の手紙は巻物)になぞらえたのでしょう。
昔の人の想像力の豊かさやセンスを感じます。

巻物の中には、オトシブミの卵が産みつけられています。
卵から孵った幼虫は巻かれた葉を食べて成長します。
器用に丁寧に作られた巻物は、オトシブミの親から子への恋文に違いありません。

オトシブミの巻物は新緑の季節のお便り