セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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日本の国立公園
黒潮系の見事な海中景観 足摺宇和海国立公園
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黒潮がもたらす美しい海中景観
トノサマダイ、ミスジチョウチョウウオ、スギノキミドリイシ 宇和海・竜串は日本で最初に指定された海中公園地区を含み、現在は沖ノ島・樫西(かしにし)・勤崎(つとめさき)・尻貝(しりがい)の6地区が海中公園に指定され、それぞれ特徴のある景観を見せています。
冬でも水温が15℃以下に下がることがなく、サンゴ類の群落を水面直下から見ることができます。また、サンゴ類の間にソラスズメダイ、チョウチョウウオなどのカラフルな魚類が泳ぎ回る幻想的な海中景観に魅了されます。海中の様子は、グラスボートや海中展望塔から簡単に見て楽しむことができます。


愛媛県西南町の宇和海海中公園 宇和海は、赤や黄色の色鮮やかなウミトサカ類などが多く、お花畑のような景観が特徴です。また、サンゴが規模をなして群生し、熱帯性魚類も豊富で、鹿島の洞穴などの海触洞にはイボヤギ・イソバナ・ハナヤギが着生し、独特な景観を見せています。


竜串のシコロサンゴ 沖ノ島は、黒潮分岐流の直下にあたり、サンゴ類・ウミトサカ類パイプウニ・オトヒメエビ・チョウチョウウオなどのサンゴ礁性生物が豊富に見られる一方、イシダイ・カワハギ等の温帯性魚類、ツムブリ・ハガツオ・マグロ類等の大型の回遊魚類も多く、学術的にも貴重な海中生物の宝庫です。
竜串では、サンゴ類が規模の大きな群落をなし、特有な景観を見せています。特に見残湾内のシコロサンゴの群落はみごとで、学術的価値が高いものです。ソラスズメダイ、チョウチョウウオなどのカラフルな魚類も豊富で、とても美しい景観を見せています。


テーブルサンゴのクシハダミドリイシ 樫西は、サンゴ類が豊富で、一部ではホンダワラなどの海藻景観を見ることができます。
勤崎は、南側の入り江に高密度なテーブルサンゴが生育し、先端にはウミトサカ類が群生しています。
尻貝は、尻貝湾北西部の浅瀬(小尻貝)に高密度なテーブルサンゴや枝状サンゴが群生し、湾口や松碆(まつばえ)周辺にはウミトサカ類をはじめとするソフトコーラルの群生が見られます。


サンゴの保護活動
潜水作業の前に綿密な打ち合わせをするスタッフ 足摺宇和海国立公園大月地区パークボランティアの会は、大月町海域を中心にサンゴの保護活動と平成7年にオープンした太平洋を望む大月エコロジーキャンプ場に訪れる方に、自然観察のためのスノーケリング技術無料指導やサンゴ群生ポイントへの案内、また野鳥の観察会を開催するなど、現在63名が会員として活動しています。
足摺地域のサンゴは生態系を構成する主要な一因をなしています。そのサンゴを保護するために、サンゴを食べるオニヒトデやサンゴ食巻貝の駆除を行っています。オニヒトデは大きな鋭い針があり、大変危険です。


食巻貝の駆除作業 駆除はクリーニングハンガーを利用した道具を使い、全て手作業でオニヒトデをとっていくというものです。サンゴ食巻貝はサンゴの基部や枝状サンゴの間に入り込んでいて、ピンセットで1個1個丁寧に手作業回収するという根気のいる作業です。現在は、ボランティアの会を中心にした保護活動により、サンゴの景観が保たれています。
パークボランティアの会としては、今後はもっと海に係わる研究機関と連携し、足摺地域の生態系の解説もできるようにレベルを高いものにしていきたいそうです。



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