セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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日本の国立公園
山と高原、自然保護と観光の両立に向けて 上信越高原国立公園
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多様な環境と野鳥の宝庫、戸隠山
戸隠・古池より黒姫山を望む長野県の北西部に当たる戸隠周辺も山、高原、湖沼、湿原といった環境が特徴的です。黒姫山(2,053m)、飯綱山(1,917m)、戸隠山(1,904m)など2,000m級の山が連なり、その裾野には高原が広がっています。

この一帯は、今から1000万年前(第三紀鮮新世)には日本海につながる海の中でした。この海底に陸地から砂や泥が運ばれ、海底火山の溶岩なども堆積し第三紀層が造られました。その後、地層が隆起して戸隠山となりました。硬いれき岩や溶岩は侵食されにくく、鋸状の山容になり、戸隠信仰の霊場として2000年も前から修験者を集めていました。

ホタテガイなどの化石 (戸隠森林植物園森林学習館)また、飯綱山は第三紀層が陸上となった後の火山活動によってできた成層火山です。戸隠山とは対照的に富士山のような円すい型をしています。第三紀層が、海底だった証拠にホタテガイの仲間やアワビの仲間など貝殻の化石を多く含んでいます。

戸隠のくらしといきもの
戸隠で最初に発見されたことにちなんで「トガクシ」と名の付く植物があり、その代表的なものがトガクシショウマ(メギ科)です。トガクシソウ(戸隠草)ともいわれ、ナンテンの仲間で日本海側のブナ林に点々と分布する日本の固有種で、深い雪とブナの森に守られ氷河期の名残といわれています。

また、戸隠は野鳥の宝庫としても有名です。特に戸隠森林植物園一帯は、観察路も整備され小鳥の森として大勢の人たちが探鳥に訪れます。およそ70種類が繁殖して子育てをし、合わせて117種類の野鳥が観察されています。これは森、草原、池、湿原、岩場などの多様な環境に加え、ハンノキやハルニレ、ブナなどの原生林に近い林、シラカンバ、ミズナラを中心とした二次林、スギ、カラマツなどの植林と様々な植生があるからです。植生が豊であれば、それを好む鳥たちの種類も増えます。変化に富む自然に恵まれたこの地だからこそ野鳥の楽園になったのでしょう。

アカゲラキビタキイカル

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