'75年からNABUに関わってきたフラウ・シュフ氏は'88年から州代表を務め、6年前から州支部のスタッフとして働き、ボランティアで代表を務めているということです。
NABUの前身は1899年に女性が野鳥保護団体として設立したもので、現在は「自然保護を通じて人々を社会的な活動の中でときめかせ、関心を引寄せることにあり、これからの世代に生物多様性、豊かな自然、自然資源を枯渇させない価値観を持たせること」を目的とし活動しているそうです。
およそ百年前から現在に及ぶこの団体の歴史、今日の組織の成り立ち、州の中での具体的活動についてパワーポイントを見ながらお話をうかがいました。州レベルの活動では、空港や道路、橋などの大型建設事業に際し計画の段階から意見などもするそうです。
会員のうち、報酬を顧みず自主的に進んで継続的に活動するのは5%ほど(といっても2万人!ですが)で残る95%の会員はお金(会費や寄付)を払うにとどまっているという現状を知り、日本と同じだなという思いを強くしました。
古い農地を買取って環境保全型農業を行なう農家に売ることや、国土が有限だからこそ今後十年間は新住宅0%拡大キャンペーンなど、もっと詳しく聞きたい大変興味深い取り組みもありました。
アンドレア・ルーカス青年部連邦代表兼州代表は法律を勉強している学生で、ボランティアとして参加しているそうです。
NAJA(NABU青年部)にはドイツ全体で8万人、この州では3300人の青年が属しているそうです。環境教育と自然体験を中心に、自然環境に関心のある人ばかりでなくそうでない若者にも関わってもらおうと、コンサートやキャンプも行っていました。子どもたちの環境に対する自主性を養わせ、青年部の存在を知らせるために大がかりなイベントにも協力しているようです。
若い人たちの興味を引くよう、パンフレットのレイアウトや色合いにこだっわっているというお話には、伝える側も楽しみつつ広報活動をしている様子が伝わってきました。(本間さん)