九重の龍神伝説


本日より2024年の活動スタートです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

仕事始めの朝は雪景色となりました

さて、今年の干支は龍。
ということで、新年のしめ飾りは龍をモチーフに製作しました。
しめ縄で龍の角と顔をつくり、カラマツの実で鋭い眼光、紙垂と綿花で髭をイメージしました。

龍の顔に見えますか? (スタッフ宮本:みやもん 作)

ところで、龍にちなんだお話や場所は全国各地で耳にすることがあると思います。
九重では、日本の名水100選にも選ばれている男池(おいけ)湧水群に、龍神伝説が残っています。

神秘的なブルーに染まる男池湧水

今から1300年前、自然学校のある飯田高原に朝日長者と呼ばれる者がいました。
「後千町、前千町*」と呼ばれるほどの広大な美田を持ち、贅を尽くした御殿を構える大金持ちでした。
ある年、干ばつが襲い、とうとう困り果てた長者は、龍神がすむと言われる男池に雨乞いに出かけます。
長者は「雨を降らせてくれたら、私の娘の一人を差し上げよう」と祈りました。
するとたちまち雲が空を覆い、大粒の雨が降り出したのです。
そうして田には水がたたえられ、長者の村も息を吹きかえした、と言うお話です。
さて、この後、長者の娘がどうなるのか・・・物語が次々に展開し、長者の栄枯盛衰が語られていきます。

このお話は、現在もなお地域で語り継がれている「朝日長者伝説」と呼ばれる物語です。
話に登場する長者の大好物や場所を訪ねる、伝説巡りを楽しむこともできます。
気になる方は、ぜひ自然学校でお尋ねください。(指原)

*町は面積を示す単位。1町は約1ha(10,000㎡)