ヤスリを持つ植物


地面からぴょこんと出た耳のような葉。
触るとなんだか肉厚…。
そして葉の付け根から伸びた棒状の物体。
奇妙な植物ではありますが、れっきとしたシダ植物の一つです。

その名は「ヒロハハナヤスリ」。
草原の湿った場所を好み、春にだけ葉を地上に出します。
夏には枯れてしまい、その後は地下茎で過ごすので、お目にかかれるのは今の時期だけ。

等間隔のきれいな縞模様

この短い期間に、棒状の物体である「胞子葉」にある胞子のうから胞子を飛ばして子孫を残します。
この花のような胞子葉が、名前の由来でもあるヤスリ状になっているのです。

気になったそこのアナタ!
自然学校の草原でぜひご鑑賞ください。
4月28日(日)開催の体験プログラム「くじゅうの生きもの観察会」でもご紹介予定です。
お楽しみに!(指原)