ボランティア受入れ

雑木林で癒しの空間づくり

2024年4月~5月

九重ふるさと自然学校の事務所の裏手には、雑木林が広がっています。
2019年に移転して以来なかなか手が回らず、その間に枯木が増え、藪になった場所をボランティアさんと整備しました。
まずは、繁茂した雑木や枯木の伐採、落枝の片付けから始めました。
すると前よりも見通しが良い林に様変わり!雑木林に佇む小屋も素敵に映えます。

アセビを伐採して風通しを良くします
玉切りした枯木や枝は柵として活用
牧草地との境界付近を剪定中!
すっきりと小屋まで見通せる空間に

そして新たな発見もありました。
雑木林と牧草地との境にある生垣を剪定したところ、なんと見事な眺望がお目見え。
東の黒岳から西の涌蓋(わいた)山まで、くじゅう連山が一望できます。
活動日はちょうど新緑がはじまる頃。
空の青と淡く多様な新緑色が広がる、まるで桃源郷のような景色が広がっていました。

そして、環境整備の後は小屋も美しくリニューアル!
外壁の木部が劣化で傷んでいたので、ペンキを塗り直しました。
皆さんとブラシで表面の汚れを取り除いた後、刷毛とローラーでぬりぬり。

木目に沿って刷毛で線を引くように塗ります
協力して塗り上げます。子どもたち大活躍!

職人になった気分でピカピカに仕上げました。
高圧洗浄機で外回りも磨いて、ステキな小屋に生まれ変わりました。

落ち着いた外観にチェンジ
空を見上げると若葉が開きはじめていました

今後もボランティアの皆さんとベンチの製作や環境整備を通じて、
癒しの森として整備していく予定です。
ご来園いただいた皆さんもぜひ訪れてみてください。

ボランティア受入れ

チョウの保全活動【春編】

2024年3月~4月

九重ふるさと自然学校では、全国で減少している草原環境に生息するチョウ類の保全活動をボランティアの皆さんと行っています。

草原は春になると毎年野焼きを行います。枯野に火を入れることで草花の新たな芽吹きを促し、また木々の芽を焼き払うことで、草原から森への環境変化を止めることができます。

火入れの様子

しかし、野焼き一辺倒の草原保全だけでは生息が脅かされるチョウもいます。
チョウは種類によって卵や幼虫、蛹、成虫と冬越しの方法が異なるため、卵や幼虫、蛹の状態では野焼きで焼き払われてしまう可能性があるからです。
そのため、野焼きの影響を受けやすいチョウが生息するエリアを保護区に設定し、火入れをせず、草刈りで草原環境を維持しています。
今春は計3回、3箇所の保護区で草刈りと草の持ち出しを行いました。

枯草を刈っていきます
軽トラに何度も積んで草を運び出します
草刈り後
1か月で新緑のじゅうたんに変化

野焼きや草刈りから間もなくして、草原は鮮やかな新緑に包まれます。その頃には、キチョウやツバメシジミ、ギンイチモンジセセリなどが、草原で元気に飛ぶ姿が見られるでしょう!
毎年、そんな光景を想像しながら、ボランティアさんと楽しく活動を続けています。

ツバメシジミ
ギンイチモンジセセリ

5年以上継続してきた活動の結果、数が増えたチョウもおり活動の効果を実感しています。
ぜひ一緒に活動しませんか。
次回の保全活動は6月20日(木)を予定しています。詳細/お申込はこちらから。

ボランティア受入れ

「ススキのテントづくり」を実施しました

2023年11月27日(月)

先日、ボランティアさんと一緒に、ススキのテントを作り替えました。

素材は、竹とススキと縄のみ。
竹で骨組みし、その後、手刈りしたススキを葺いていきます。
中に入ってみると、草のい~い香り!
北風ぴーぷー吹く寒い日でも、テントはやさしいぬくもりに包まれます。
あぁ、ほっこり♪
ぜひ、中に入って体感してみてください。(指原)

完成!テントは自然学校の田んぼの横、チョウの草原の入口にあります
ボランティア受入れ 九重の自然保護・保全

【モニタリングサイト1000里地調査】
ボランティアの皆さんとチョウ類調査を実施中

2022年11月12日(土)

九重ふるさと自然学校では、2018年度から環境省モニタリングサイト1000里地調査における「チョウ類調査」に取り組んでいます。
今シーズンもボランティアの皆さんと一緒に、調査を行いました。

高原の爽やかな風を感じながらの調査。大きな捕虫網で採集します

さて、日本には何種類のチョウがいるかご存知ですか。
国内では約240種、そのうち大分県で128種、そしてこの5年の調査で自然学校のフィールド「さとばる」には71種のチョウが生息していることが分かりました。

採集したら種類を判別して記録

チョウは、それぞれの成長段階で植物との関わりが深い昆虫です。
①幼虫は植物の葉を食べ、種類ごとに食べる植物(食草と呼びます)が異なります。
②成虫になると、花の蜜や樹液を吸います。
(*一部、アブラムシを食べる幼虫など例外もあります)
様々な種類の植物がある環境は、より多くの種類のチョウが生息しやすく、また、季節を追って様々な花が咲くため、貴重な食料庫と言えるでしょう。

キアゲハの幼虫はハナウドなどセリ科の植物を食べる
カシワの樹液を吸うルリタテハ
蜜を求めて多くのチョウが集まるウツボグサ。調査は春から秋まで実施。その都度、草木の花々に癒されます
梅雨頃に咲くカノコソウ。秋の七草オミナエシと同じ仲間です

さとばるは標高900mの冷涼な気候であるとともに、草原や湿地、雑木林、人工林、畑など様々な環境がまとまっています。
規模は小さくとも、多様な環境がある生態系があればそこに生育する植物も多種多彩。
周辺に広がる同じような生態系とのつながりも、70種を超えるチョウの貴重な生息地になっています。

【さとばるの代表的なチョウ①】
ハンカイソウで吸蜜するウラギンヒョウモン(中)とオオウラギンスジヒョウモン(左・右)
【さとばるの代表的なチョウ②】
クヌギの葉で羽を休めるムラサキシジミ

このように植物に依存している多くのチョウにとって、環境の変化は死活問題です。
例えば、草原が時とともに森に変化すれば、草原のスミレを食べるヒョウモンチョウの仲間は姿を消します。
森が開発によってなくなれば、クヌギなどの木に産卵するシジミチョウの仲間は世代を繋げられません。
つまり、チョウの生息状況を継続的に調べることで、調査地の環境変化が分かり、植生(植物の集まり)の状態を評価することができるのです。チョウは地域の自然の豊かさをはかる「ものさし」、環境指標の生きものの一つと言えるでしょう。
彼らを見守りながら、環境保全活動を進め、九重の自然を次世代へ繋げていきたいと思います。

求愛するツバメシジミ
ボランティア受入れ

草泊まりづくり

2021年11月13日(土)

当校の草原で、昨年に続き熊本県阿蘇地方に伝わる「草泊まり」を参考にした小屋づくりを実施しました。

昨年の様子。1年経ったので作り替えです

草泊まりとは、昔、秋の干し草(冬の間の家畜の餌や敷きわらとして使われる)切りをする際に、草原で寝泊まりするために作られていた簡易の小屋です。
まだ車が普及していなかった時代は、家と草原を行き来するだけでも大変だったので、泊まり込みで作業したのです。車が普及した現代では、阿蘇でもほとんど見かけなくなりました。

草原の歴史や文化を伝え、自然素材で作る「オ・ト・ナの秘密基地づくり」をテーマに、当日はボランティアの皆さんと半日かけて制作しました。

まずは小屋の基礎となる竹(ハチクとゴサンチク)を採取します
ゴサンチクを支柱に、ハチクは割って横に巻き、強度を上げます
壁と屋根になる材料、ススキを刈取り。みんなで協力して刈ります
刈ったススキを支柱に沿って並べていきます
ハチクでぐるっと巻き、壁となるススキをしっかり補強
最後に、屋根となるススキの穂先を縄でしっかり締め上げます
見事に2基が完成!親1人子2人で寝られる広さがあります。入口など随所に工夫がありますよ~

少しの雨や雪であれば、外側のススキを伝って雫が落ちるため、雨漏りもしません。
中に入れば、草のい~い香り。
そして、あったかい。
ご来園いただいた際は、探して、ぜひ中に入ってみてくださいね!