ボランティア受入れ

「みいれが池の生きもの救出活動」を実施しました

2025年9月23日(火・祝)

■みいれが池の水抜きと生きもの救出(9/23)
 九重ふるさと自然学校の事務所前には「みいれが池」という池があり、水生昆虫やカエル、ドジョウなどの止水域を好む生きものや水鳥が生息する貴重な水辺環境となっています。しかし、このみいれが池は近年、土砂の流入や入水路の劣化などにより、十分な水量を保つことができなくなったためか、岸辺を中心にヨシやガマが繁茂し、水域が徐々に縮小傾向にありました。そのため、一度池の水を抜き、池全体を深く掘るなどの整備を行うこととなりました。

2019年
2024年(岸辺からのヨシ・ガマの繁茂が激しい)

 池の水を抜く際、カエルや飛行できる水生昆虫などは自力で脱出できますが、ドジョウやヤゴなどは行き場をなくし、どうしようもありません。そこで、水が完全になくなってしまう前にみいれが池の生きものを採取し、ビオトープなどに移す救出活動を実施しました。

水が少なくなった池で生きもの採取

 胴長を着用し、泥に足を取られながらの生きもの採取は大変でしたが、オタマジャクシ、ドジョウ、ヤゴなどの自力での脱出が不可能な生きものたちに加え、ゲンゴロウ類などの水生昆虫も多数採取することができました。採取した生きものたちは、ビオトープ、ある程度水深のある池など、それぞれが好む環境に合わせて移ってもらいました。

採取した生きものを種類ごとに分別
泥の中に潜んでいたドジョウたち
ヤゴも多数救出
生きものを自然学校のビオトープに放流

 みいれが池は整備が終わるまでこのまま水を抜いた状態が続きます。整備が完了し、十分な水量が安定するようになれば、ビオトープなどに移した生きものたちも戻ってきてくれることでしょう。
 また、この機会にみいれが池は「増えすぎたヨシやガマも完全になくしてしまうのではなく、適度に繁茂してもらう」、「水深に変化を持たせ、深いところを好む生きものも浅いところを好む生きものも暮らしやすい環境を創出する」「水鳥が安心して子育てできる環境を用意する」など、生物多様性を向上させることも意識した整備を行う予定です。来園者の皆様には今まで以上に豊かな自然に親しむことのできるフィールドに生まれ変わることと思いますので、整備を終えたみいれが池をぜひ訪れてみてください。
 ※整備は2026年春完了予定です。