体験プログラム

10月16日(日)「草原自然観察会 あきの回」を実施しました

2022年10月23日(日)

前回の夏の観察会から約2か月たち、青々していた草原は白銀色に衣替えしました。
そんなススキの穂が風になびく飯田高原らしい秋の日和に、草原観察会を実施しました。

出発前、思いがけない珍客が姿を見せてくれました。
ジムグリというヘビです。漢字では「地潜」。地面や石の下にもぐる習性があります。

赤褐色の鮮やかな体は子どもの証。大人になると黒いまだら模様に変化します
無毒ですが、驚かさないようにそっと観察

さて、草原に行ってみると夏には見られなかったリンドウやウメバチソウ、ヤマラッキョウなどの秋の草花が多く咲いていました。
足元に咲く色とりどりの花を見つけながら、散策を楽しみました。

ススキの穂が光っていてとてもキレイでした
ウメバチソウ

子どもたちには虫捕り網で昆虫採集の係をお願いしました。
花に集まるキチョウやウラナミシジミ、ウラギンヒョウモンといったチョウをはじめ、コオロギやイナゴ類、赤トンボ類のナツアカネやノシメトンボなどを観察することができました。

キチョウをゲット!
エンマコオロギを発見もなかなか鳴かないので、鳴き声グッズでコロコロコロ♪

また、草原の味を感じてもらおうと、九重で食用にされてきた野草の味見コーナーも。
地元で通称アオタデ(タデ科、ヤナギタデのこと)と呼ばれ、香辛料にもなる葉などをかじって味わってみました。

この顔!さぁ、どんな味だったでしょうか!?
アオタデ
ススキのテントにもはいったよ~

今回、観察した生きものたちは、どれも草原の環境が好きで、草原がないと生きていけないものばかりです。
九重の草原は代々、野焼きや放牧など人間の営みによって維持されてきました。
しかし、草原は時代とともに日本から次々と姿を消しています。

日本の気候は温暖で雨が多いため、手を入れなければほとんどの場所で最終的に森になる

人間の関わりによって長い年月をかけて育まれてきた草原の生態系。
手を入れることで守られる自然、生きものをこの先も楽しみたいですね。