活 動
自然共生型田んぼ

生きもののすみやすい環境を創り出す
 ~自然共生型田んぼ②~

現代の田んぼを生きものたちの視点から見た時の問題点vol.2

問題点③ 中干し
 夏に田んぼの水を抜いて、土にヒビが入るまで乾かす工程を中干しといいます。
 中干しには土の中に酸素を入れて根を強くする、
 土を固くして稲刈りの作業性を高めるなど、様々な効果があります。

完全に水が抜かれた田んぼ

 しかし、中干しの時期によっては生きものに大きなダメージを
 与えてしまうことがあります。
 例えばまだオタマジャクシが泳いでいる田んぼで中干しをすると、
 オタマジャクシは全滅するしかありません。

問題点④ 乾田化の影響
 近年稲刈りに用いられるコンバインのような機械は
 じめじめした田んぼでは使えません。
 そのため、田んぼを完全に乾かすことが求められ、
 田んぼの水がスムーズに抜けるよう、
 水路と田んぼの高低差が大きくとられるようになりました。

 田んぼは「水温が高い」、「プランクトンが多い」など、
 魚の稚魚の成長に適した環境のため、
 ドジョウやナマズなどは田んぼと水路を行き来してきました。
 しかしこのように高低差があると魚は田んぼに入ることができず、
 理想的な産卵場所を失ってしまいます。

水路から田んぼへ行くのが難しい田んぼ

 また、中干しとも関係する話ですが、
 田んぼが完全に乾くことがなかったころは、
 水を抜いても一部にはじめじめした場所や水たまりが残ったので、
 オタマジャクシなどはそういった場所に避難することができました。
 現代の「完全に乾燥する田んぼ」はこういった避難場所がないため、
 水から離れられない生きものにとって非常にすみづらくなっていると言えます。
 この「乾田化」は我々人間の目には目立たないものの、
 生きものにとっては影響が大きいのです。

これらの問題点は、生きものの視点から見れば致命的なものもありますが、
現代社会で稲作を行う上ではどれも必要性が高く、
生きものによくないからと言ってむやみやたらに禁止してしまうと、
社会が成り立たなくなる可能性すらあります。
そこで目指すのが自然共生型田んぼです。
自然共生型田んぼは「お米も生きものも育む」田んぼ、
すなわち生きものにやさしい田んぼでありながら、
現代の田んぼが成し遂げた「お米の生産性や農作業の効率化」を
なるべく損なわない田んぼを目指しています。
自然共生型田んぼの具体的な取り組み(自然共生型田んぼ③)を
以下に紹介しておりますので、ご覧ください。↓
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