地域子ども育成 活 動

ふるさと探検クラブ2023(後半)

2023年10月~12月

特別回(2023年10月7日)
今回は九重町にある山城(岐部城)を探検しました。
この山城は中世(戦国時代)のもので、城主の住まいではなく、
戦いになった際の拠点として築かれたものです。
事前にお城のジオラマで地形などを学び、クイズを交えて楽しく説明を受けました。
城あとには、敵の襲撃から守るためのお堀などが残っており、
ロープを使って上り下りしながら、本丸があった場所を目指し、
全員無事に登りきることが出来ました。
ふるさとの歴史の一幕を実体験とともに学ぶことができ、貴重な体験となりました。

山城のジオラマを使って説明してもらいました
ロープを使って堀を上り、本丸へ。とても急で大変です。
本丸があった場所

第4回(2023年11月25日~26日)
筑後川流域である、福岡県大川市と佐賀県佐賀市の東よか干潟を訪れました。
大川市では家具職人の方に講師になって頂き、木工体験を行いました。
大川市が家具の町となったのは、筑後川と有明海に面した大川市が船の往来の拠点となり、
船大工から木工の町になったからだそうです。産業と川に深い関係があることを知りました。
今回冬に東よか干潟を訪れた大きな目的は、干潟にやってくる渡り鳥を観察することです。
また海苔漁が最盛期を迎えており、展望台から養殖場を見ることが出来ました。
干満差が6メートルにもなる有明海が育む生態系と、人の生業(海苔養殖)を知ることが出来、
昨年の夏とはまた違う学びと魅力を感じることが出来ました。
*第4回の活動は一社)北部九州河川利用協会「河川利用推進支援事業」として実施しました。

カスタネットとシェーカーを作りました。木のいい香り。
日本野鳥の会佐賀県支部の皆さんに教えて頂きながら
干潟に飛来する野鳥を観察
飛来数が日本一の野鳥の楽園、東よか干潟
東よか干潟ビジターセンターの展望台からは干潟と佐賀平野が一望

ふるさと探検クラブは平成27年度より継続して九重町教育委員会、
九重ふるさと自然学校の共催で実施している人材育成事業です。
今年も多くの皆さんにご協力頂き、様々な体験をすることが出来ました。
この場を借りてお礼申し上げます。

お家の方への活動報告(12月実施)。いつも応援ありがとうございます。

地域子ども育成 活 動

ふるさと探検クラブ2023(前半)

2023年6月~9月

九重町の子どもたちに、町内の自然体験とともに、
筑後川でつながる福岡や佐賀の自然や人の暮らしにも親しんでもらうことで、
源流域である九重とその先の自然や暮らしにも思いを馳せられる子どもになって
もらいたいと活動しています。

第1回(2023年6月24日)
毎年楽しみにしている川釣り体験です。
竹で手作りした釣り竿を持ち、いざ玖珠川へ!
地域の釣り名人を先生に迎え、エサの付け方や魚のいるポイントを教えて頂きました。
なかなか釣れない子もいれば次々と釣り上げる達人も。
釣れたのはオイカワやウグイで、持ち帰り、スケッチをしてじっくり観察。
オイカワのオスはとても鮮やかな体色でした。
その後、魚は調理をして皆で試食。
ふわっとした白身は美味しいと大人気でした。

竹から釣り竿をつくります
釣り名人からコツを伝授
魚釣れたよ!
魚はから揚げに。大好評でした。

第2回(2023年8月19日)
町内の川で生きものしらべを行いました。
流れのある川に恐る恐る入る下級生を上級生がサポートしてくれます。
箱めがねで川の中をのぞくとカワヨシノボリが石に張り付くように潜んでいます。
捕まえようと網をそっと近づけますが、するりとかわされ、魚との知恵比べが続きます。
水に慣れると、全身浸かって川流れを楽しむ子どもたちの姿も。
歓声を上げながら水の冷たさを味わっていました。
公民館に戻り、捕まえた生きものをくわしくスケッチ。
カワヨシノボリが水に流されないよう吸盤のように変化した腹びれを持つなど、
じっくりと観察することが出来ました。

どんな生きものが棲んでいるかな
箱めがねでじっくり狙いを定めます
水の流れに身を任せて
じっくりと観察してスケッチ

第3回(2023年9月9日)
九重町の水の利用の歴史について探検しました。
明治時代に完成した右田井路という総延長約14キロにもなるかんがい用水路を辿りました。
右田井路はトンネルが多く、当時は機械ではなく素掘りで掘られたそうです。
水を渡すための通水橋は、豪雨災害で一部が崩れ、今後修復工事が行われるそうです。
災害時には右田井路も広範囲に被災、取水口には流木が詰まり、
水路に土砂が流れ込むなど、大変だったそうです。維持管理の大変さが伝わってきました。
最後に右田井路工事に私財を投じ、成し遂げた麻生観八翁(あそうかんぱちおう)について、
そのひ孫にあたる方から教えて頂きました。
水はなくてはならないものです。
今の私たちの生活が先人たちに支えられていることを知り、
九重町の誇るべき宝物について学ぶ回となりました。

トンネルの上流側から笹舟を流して下流側で待ち受けました
被災してブルーシートに覆われた通水橋
麻生観八翁の銅像の前でお話を聞きました
巡った場所を復習。井路の管理団体の理事長から教えて頂きました。
午後からはお楽しみの梨狩り。九重の名産品です

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地域子ども育成

ふるさと探検クラブ2022

2022年6月~9月

九重町の未来を担う子どもたちに、私たちの“ふるさと”九重町の豊かな自然を思いきり体験してもらいたい!ふるさとをもっと好きになってもらいたい!と活動しています。今年もたくさんの子どもたちの笑顔に出会うことが出来ました。
*この活動は大分県「令和4年おおいた子ども探険団推進事業」として実施しました。

第1回目(6月18日)は、毎年恒例の川釣り体験です。竹で釣り竿を作り、エサのミミズを捕まえて、いざ川へ!釣りの先生は地域の釣り名人です。エサの付け方や魚のいるポイントを教えて頂き、糸を垂らすと魚の影が寄ってきます。タイミングよく釣り上げることや、釣った魚のはずし方など、難しいこともありましたが、コツをつかみながら全員が魚を釣り上げることが出来ました。

釣竿づくり。竹の枝を落としてやすりをかけます
釣りの先生に仕掛けをつけてもらっています
魚が釣れて満面の笑み

第2回目(7月27日)は、有明海を探検しようと佐賀県の東よか干潟ビジターセンターを訪れました。干潟の泥は柔らかく、中に入ると足を取られて動けなくなる子どもも。東よか干潟の泥は阿蘇やくじゅうの火山灰が筑後川によって運ばれたものです。干潟は生きものの宝庫で、カニやトビハゼやゴカイを実際に見ることが出来ました。冬にはエサを求めて野鳥が渡ってくるそうです。午後からは海の困りごとであるゴミについてお話を聞き、マイクロプラスチックを使った万華鏡づくりを行いました。私たちが住む九重町と川でつながる有明海を身近に感じた1日でした。

泥に足を取られて動けなくなる子ども続出!
シオマネキをつかまえたよ
マイクロプラスチックの万華鏡。ゴミに関心を持つきっかけに

*第3回目は天候不良のため中止

第4回目(9月10日)は、九重町内の川で生きものを捕まえ、どんな生きものがいるのかを調べました。オイカワやムギツクなどの魚に加え、カワトンボのヤゴやミズカマキリ、ミナミヌマエビなど様々な生きものを見つけることが出来ました。その後は川や地域の方への感謝の気持ちを込めてゴミ拾いをしました。ペットボトルやサンダルなどの生活ごみや鉄の棒、ボロボロになったビニール袋などを拾いました。海までたどり着くゴミを少しでも減らすことが出来ればと願います。ちなみにこの日は中秋の名月、皆でお団子を頂き、きれいな満月を観察することが出来ました。

川底の石や水草の陰に隠れる生きものを狙います
カワヨシノボリがたくさんいたよ
小さなゴミも見逃さず拾います

第5回目(9月16日)は今年最後の活動で、保護者に向けた報告会です。今年はゴミ拾いをするなど川や海のゴミについて注目しました。そこでゴミに対して「自分が出来ること」「もし総理大臣になったらこんなルール(法律)を作る」という題目で一人一人が自由な発想で発表しました。「ゴミを見つけたら拾う」「水筒を持ち歩く」「(総理になったら)ゴミが海に流れつかないような装置を開発」「(総理になったら)ノーベルゴミ拾い賞を作る」などのアイデアが出ました。
川や海に感謝し、自らが出来ることを考えて行動に移す。子どもも大人も実践していきたいですね。

緊張しますが、班で協力して発表しました
「総理大臣になったら、ゴミを拾った人にお菓子1年分あげます」
みんなで記念撮影

ふるさと探検クラブは平成27年度より継続して九重町教育委員会、九重ふるさと自然学校の共催で実施している人材育成事業です。町内の小学生を対象に、筑後川を題材として自然や人のくらしに思いを馳せられる人材を育成することを目的にしています。
今年も多くの皆様に協力頂きながら活動することが出来ました。この場を借りてお礼申し上げます。

地域子ども育成

ふるさと探検クラブ2021

2021年6月~11月

「筑後川」をテーマに、源流域の九重町から有明海までをフィールドとしたふるさと探検クラブ(九重町・九重町教育委員会との共催事業)。九重町の未来を担う子どもたちに、私たちの“ふるさと”九重町の豊かな自然を思いきり体験してもらいたい!ふるさとをもっと好きになってもらいたい!と活動しています。

第1回目(6月19日)は、子どもたちが毎年楽しみにしている川釣り体験。今年は釣り竿作りから始めました。竹の枝を落としてやすりをかけます。完成した釣り竿を持って玖珠川に移動し、いざ釣り体験!釣りが初めての子も全員釣り上げることが出来ました。釣ったタカハヤはから揚げにして堪能。川の恵みはとても美味しかったです。

竹の枝を落とす作業。子どもたちの表情は真剣!
ミミズをエサに。手作りの釣り竿の使い心地はどうでしょう?
から揚げは大好評でした!

第2回目(7月30日)は、くるめウス(久留米市)にて、カヌー体験と水の安全講座。九重町を流れる川は筑後川に合流し大きな流れになります。川幅は約200m、その広さを体験しました。午後からはくるめウスの館内をめぐって謎解きしながら防災について学ぶゲームに挑戦!避難時に必要な心構えなどについて楽しく学びました。

Eボート。災害時には救助に利用されます。
初めての子どもたちもすぐに上達
防災謎解きゲーム!みんな夢中です。

第3回目(9月20日)は、九重の大地の成り立ちについて知るために、防災・環境教育ラボの上山先生に来ていただきました。阿蘇山が噴火し、溶岩が九重にまで流れ込み硬い地層を作っていること、また600万年前には玖珠~九重に大きな湖があって大きな魚が泳いでいたことなど、九重の大地の歴史は驚くことがたくさんでした。

火山灰や魚の化石をじっくり観察
川が運んでできた地層は新しくボロボロ崩れます
阿蘇の溶岩は硬く、ハンマーで叩くといい音がします

第4回目(11月14日)は、今年最後の活動。筑後川源流の地、タデ原湿原の探検です。山の麓の湧水を訪れ、さらに奥へと進むと木道からは見られない湿原や山の景色が広がりました。午後からはお楽しみの焼きおやつづくり。火おこしには苦戦しましたが、その分焼きマシュマロの味は格別でした。

大きな岩の上で記念撮影!
火おこしに挑戦!力いっぱい頑張ってます。
焼きマシュマロ!おいしい!

今年もたくさんの子どもたちの笑顔に出会うことが出来ました。協力いただいた地域の皆様には、この場を借りてお礼申し上げます。

 

 

地域子ども育成

ふるさと探検クラブ2020

2020年8月~9月

「筑後川」をテーマに、源流域の九重町から有明海までをフィールドとしたふるさと探検クラブ(九重町・九重町教育委員会との共催事業)。今年度は活動の中止や変更を余儀なくされました。予定より回数は減りましたが、その分子どもたちの笑顔いっぱいの活動になりました。
*この活動は大分県「令和2年度おおいたこども探険団推進事業」として実施しました。

第1回目は、九重町内の川で生きものしらべと川遊び。川の形状が変わるなど7月豪雨のつめ跡が見られましたが、川の生きものがたくさん見られました。ようやく自然の中で思う存分活動できました。

久しぶりの川遊びに笑顔がはじけます
川の中にはどんな生きものがいるかな?

第2回目は、九重の飯田高原に伝わる伝説ゆかりの湧水を巡りました。水は冷たくて美味しかった!さらに小川で生きものさがし。綺麗で冷たい水に棲む生きものがたくさん見られました。九重の源流の美しさを実感。

大蛇がすんでいたという伝説が残る湧水
サワガニの子どもを捕まえたよ!

第3回目は、九重をはなれ、くるめウス(久留米市)にてカヌー体験と水の安全講座。筑後川の川幅の広さを体験したあとは、支流の高良川で生きものさがしと川流れを満喫。九重とつながる自然を身近に感じた体験でした。くるめウスのみなさん、ボランティアスタッフの皆さん、万全な体制での川の体験活動の指導をありがとうございました!

カヌー体験。さまになってます。
息を合わせて力いっぱい漕ぎます
水の流れに身を任せて、カッパ気分