体験プログラム

「親子で楽しむ☆新米を食べよう!収穫祭」を実施しました

2024年11月9日(土)

澄み渡る秋晴れのなか、親子で収穫祭を楽しみました。
今年のテーマは“おなかまんぷく収穫祭”。
とにかく、たくさん食べました!

さて、当日の活動は目玉が3つ。
収穫「祭」ということで、お祭り気分を存分に味わっていただきました。

まず1つ目は、毎年恒例「新米の飯ごう炊さん」です。
親子で火おこしから挑戦!
たき火の火加減に苦戦しながらも、
みなさん新米を美味しく炊くことができました。
また、今年は自然学校の畑で採れた里芋(伝統野菜:マタグロ)を使った「芋煮」を皆さんと味わいました。
里芋のねっとり感、お肉の旨味が溶け込んだ甘じょっぱさが癖になって、ご飯もすすみます。
地元産の漬物や野菜味噌、生卵などご飯のお供も堪能。
満腹中枢を刺激するお昼ご飯となりました。

焚きつけはスギの枯葉。油を含んでいるのでよく燃えます
火を大きくするのが難しいなぁ。沸騰してきたかな?
お米はミルキークイーン。艶やかな白色でモチモチ
1人1合、みなさんペロリと食べました

2つ目は、昼ごはん後の「よりどり体験活動!」のお楽しみ時間。
「祭」らしく縁日のような、スタッフ一押し5つの体験ブースをご用意しました!
①工房やじろべえ(どんぐりやじろべぇづくり):担当 みやもん
②食事処やっこめ(焼き米試食):担当 あべべ
③がっちゃんのポップコーン屋さん(ポップコーンづくり):担当 がっちゃん
④たき火カフェ スモ屋(スモア試食):担当 わしこ
⑤THEだっこく屋(脱穀体験):担当 さっしー

みなさんお好きな順番で、ブースを巡りながら楽しみました。
いろんな体験の中で皆さんの笑顔をたくさん見ることができ、お祭りのような楽しい時間を過ごしました。

絶妙なバランスで倒れない!やじろべえに興奮
とろとろのマシュマロをクラッカーとチョコで挟んで・・・スモアおいし~い!
稲穂からお米がどんどんとれていくね~

そして、最後の目玉は「焼き芋づくり」。
自然学校の畑で採れたサツマイモと、落ち葉でつくりました。
ケヤキなどの落ち葉をみんなで協力して集めて・・・お芋の上にかぶせて燃やします。
これを何度も繰り返し、煙を浴びたり、時にはむせたりもしましたが、
火を囲んでお話しながらワイワイと焼き上げました。
黄金色に焼きあがったお芋は、芯までねっとり食感。
甘さが口いっぱいに広がって口福感に満たされました~

乾いた落ち葉を集めます。湿ってると火力が落ちるので注意!
焼いてる間は落ち葉あそび!落ち葉のふとんが大人気でした
おき火の上に芋を並べ、落ち葉を燃やしていきます。風が弱かったので、うちわで風を送ります
約40分後、お芋が焼き上がりました!みなさんの連係プレーお見事でした

食べて、食べて、食べつくした収穫祭!
最後は皆さんに新米のプレゼントをして閉会しました。
今年の田んぼプログラムも参加者の皆さんとお米作りに励み、たくさんの生きものたちと出会い、収穫の喜びを分かち合えました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

ボランティア受入れ

「みいれが池整備(カワセミの営巣壁造成)」を実施しました

2024年9月1日(日)

九重ふるさと自然学校の事務所の前には
カエルや水鳥が見られるみいれが池という池があります。
来園される皆様がさらに多くの生きものを観察できる池になることを目指して、
多様な環境の整備を進めています。

みいれが池(夏)

今回実施したのはみいれが池に時々現れるカワセミの営巣の助けになることを狙った土壁づくりです。
カワセミは川の崖などに穴を掘って巣を作りますが、
崖が護岸工事などで固められてしまうと営巣できる場所がなくなってしまいます。
そんな時に工事とカワセミの営巣を両立させる方法として
コンクリート護岸の一部に穴をあけておき、
カワセミが巣穴を掘れる箇所を用意するというものがあります。
今回造成を開始した土壁はそれと同じ発想です。
木材で枠を作り、周囲を杭で支え、枠の中に土を入れ、
枠の一部にはカワセミが巣穴を掘れるように穴をあけておくという人工の土壁を設計しました。
今回行ったのはその基礎となる枠づくりです。
角材を切りそろえて組み上げ、杭で支えるまでの仮止めをするところまで進めました。
来年以降、さらに高さを増し、中に土を入れて固め、周囲を杭で補強して完成させる予定です。

池のほとりに造成した土壁の枠

みいれが池の整備としては他にも池の一部に深い場所を造成したり、
岸辺にサワガニやトカゲなどが身を隠せる岩場を造成したりなど、
多様な生きものの生息を助けることができる仕掛けを用意していくことを計画しています。
みいれが池での自然散策はもちろん、
整備にご協力いただけるボランティアも募集しておりますので、
ご興味のある方はぜひご参加ください。
 ※ボランティアの募集についてはHPをご覧ください。

ボランティア受入れ

「外来種駆除活動とチョウ類調査」を実施しました

2024年10月20日(日)

九重ふるさと自然学校では、ボランティアスタッフの皆さんと園内や九重地域の自然環境保全活動に取り組んでいます。

■オオハンゴンソウ駆除活動(8/8、8/17)
オオハンゴンソウはキク科の植物で、もともとは北アメリカ原産です。
明治時代に観賞用で持ち込まれ、その後、九重の自然の中に拡大。
自然界にいったん侵入すると、もといた植物のすみかを奪い、お花畑をつくるほどの繁殖力と生命力を持ちます。
法律で栽培や生きたままの運搬などが制限される「特定外来生物」に指定され、2008年から九重地域で駆除活動が進められています。

オオハンゴンソウ
背丈を超えるほど大型。茎が太く、抜こうとしてもちぎれて根が残りやすいため、スコップで丁寧な抜き取りが必要

活動した8月はオオハンゴンソウが咲く最盛期。
種子を作る前に花を摘むことで、分布が広がるのを抑制することができます。
当日は厳しい暑さのなか、みなさんと花摘み作業を行いました。

花や花芽を剪定ばさみなどで摘み取り
2日間の作業でゴミ袋19袋、70kgを摘み取りました。暑いなかおつかれさまでした!

毎春には大分セブンの森活動で、根を引き抜く活動を続けていて、
花摘みと並行した駆除活動を進めることで、根絶を目指しています。

活動地は野焼きで維持される貴重な草原環境が残されています。
植物だけでなく花で吸蜜するチョウやカマキリなどの肉食昆虫など、
草原でくらす生きものたちの大切な場所です。
昔から維持されてきた九重の生態系を守るべく、根絶を目指して活動を続けていきます。

木陰で咲いていたキツリフネ。ツリフネソウの仲間

■チョウの調査(7~10月)
2018年から継続的に続けている園内のチョウ類調査を、今年も4月から月1回、定期的に皆さんと実施しています。
夏は春と比べて、確認できる種数が増える時期です。
特にシジミチョウの仲間のうち、木の上をすみかとし、年に一度、夏にしか羽化しない種類がいます。それらのグループは「ゼフィルス」と呼ばれています。
今年は大分昆虫同好会の協力を得て、特別回として「ゼフィルス大調査!」を行いました。
ゼフィルスの幼虫がエサとするクヌギやカシワなどに生息する種類を確認できました。

ゼフィルスは梢(木の上)の方に止まっていることが多く、そのポイントを狙います
採れたゼフィルスを1頭1頭確認。グリーンに光る美しい翅を観察できました
ハヤシミドリシジミ
アカシジミ
ミズイロオナガシジミ
【おまけ】ノアザミではオオチャバネセセリが食事中でした。こちらはセセリチョウの仲間です

大分県内では開発や自然環境の変化などで、数が減っているゼフィルスもいます。
九重はゼフィルスの貴重な生息地の一つであり、今後も調査を続けながら、ゼフィルスの実態を検証していきます。

*ボランティア活動に参加してみたい方、随時募集中です!
 まずはお試しでもOK!お気軽にご参加ください。
【10月活動はこちら】
【11~12月の活動はこちら】

ボランティア受入れ

「水辺の環境整備(夏編)」実施しました

2024年10月20日(日)

九重ふるさと自然学校では、ボランティアスタッフの皆さんと園内の散策路や環境整備に取り組んでいます。

■水辺の環境整備(6/29)
自然学校のフィールド内には湧き水を源とする小川が流れています。
近年の豪雨で水かさが一気に増すことが増え、土手の洗堀が進んでいるため、石組みと粗朶(そだ)で保護する手入れを行いました。
粗朶とは直径数cm程度の細い木の枝を集め、束状にしたものです。

木の根元が激しく浸食し、えぐられています
粗朶。しなやかなで粗朶からも発根しやすいヤナギの木がよいが、今回は手に入りやすかった杉の枝を利用

まずはスギの伐採地で枝を集めて粗朶を作り、その後、流水で弓なり上に浸食された土手に当て込みました。
粗朶のすき間に石を組み、水が一番勢いよく当たるカーブ部分に石を積み上げて完成!
おかげさまで梅雨や台風の大雨でも崩れず、雨の多い時季を乗り切ることができました。

粗朶をえぐられた土手に入れ、杭で固定
ながれの強い場所は石組みで補強。石や粗朶のすきまは生きものの住処になればいいなと期待を込めて
作業前
作業後。どれだけ長持ちするか見守りたいと思います

■丸太橋の架け替え(7/18)
雑木林内の丸太橋が傷み始めていたため、架け替えを行いました。
こちらも小川の洗堀で川幅が広くなっていたので、皆さんと相談して橋の場所を変えることに。
まずは切土や整地をして、橋を架ける場所を整備。土木作業です。

橋をどう架けるか、念入りに打合せ。小川の増水時に流されないよう、水面からの高さを確保
丸太は昨年伐採したスギを使用。樹皮をむくことで虫が入りにくくなり、橋も長持ちします

ロープで重い丸太を引き、協力して無事架け替えることができました。

男衆5名で力を結集。かすがいや木杭で動かないよう固定。チェーンソーで滑り止めも
完成!

丸太橋の整備はこれで通算5か所目。
その都度参加いただいているボランティアさんは、まるで職人のような動きでリードしてくださいました。
完成後はおのおので写真撮影タイム。いろんな角度から撮影しまくりです(笑)
みなさんの愛情のこもった丸太橋、ぜひ渡ってみてください。
雑木林にありますよ♡

*ボランティア活動に参加してみたい方、随時募集中です!
 まずはお試しでもOK!お気軽にご参加ください。
【10月活動はこちら】
【11~12月の活動はこちら】

体験プログラム

「川の生きものしらべ」を実施しました

8月3日(土)

夏休みの九重ふるさと自然学校のプログラムと言えば、川の生きものしらべは欠かせません。
今年も飯田高原を流れる清流で、川の生きもの採取と観察を心行くまで楽しんでいただきました。

何が捕れたかな?

会場は小さな子でも足がつく程度の深さで、流れの緩やかな場所をピックアップ。
真夏でも程よく冷たく、時間を忘れて生きもの採取を楽しむことができました。
見下ろすだけで川底まで見えるほど水が澄んでいて、
タカハヤ、カワムツ、カワヨシノボリ、ドンコといった魚をはじめ、
トビケラの仲間やヘビトンボの幼虫などの川の昆虫、
ミナミヌマエビやカワニナなどのいろいろな生きものたちが見つかりました。

協力して大物を狙う?
たくさん見つかったカワヨシノボリ

採取した生きものたちは最後に大きな水槽に集めてみんなで観察。
魚の種類こそ4種類と少なかったですが、
トビケラの仲間、ヘビトンボの幼虫やハグロトンボのヤゴなど、
清流を好む水生昆虫が多く見つかるのが飯田高原の川の特徴です。
水の冷たさや透明度に加え、見つかる生きものからも
身近な川との違いを感じ取っていただけたのではないでしょうか。
最上流域ならではの澄んだ環境が保たれている飯田高原の川が
いつまでも今の姿であってほしいものです。

採取した生きものを水槽に集めて観察