ボランティア受入れ

「ススキのテントづくり」を実施しました

2023年11月27日(月)

先日、ボランティアさんと一緒に、ススキのテントを作り替えました。

素材は、竹とススキと縄のみ。
竹で骨組みし、その後、手刈りしたススキを葺いていきます。
中に入ってみると、草のい~い香り!
北風ぴーぷー吹く寒い日でも、テントはやさしいぬくもりに包まれます。
あぁ、ほっこり♪
ぜひ、中に入って体感してみてください。(指原)

完成!テントは自然学校の田んぼの横、チョウの草原の入口にあります
体験プログラム

「自然で遊ぼう!おやとこ~脱穀&新米炊き体験と稲わらミニリースづくり」を実施しました

2023年11月4日(土)

10月14日(土)の稲刈りの後、好天が続き、掛け干しした稲穂の乾燥と追熟がうまく進みました。
いよいよお米づくりの仕上げ、脱穀です。
当日はまず、掛け干しした稲穂を参加者の皆さんと交代で順番に脱穀していきました。脱穀後は唐箕(とうみ)で、もみ米とわらゴミを選別し、最後にもみすり体験で玄米ができるまでを学びました。

脱穀に使用する足踏み脱穀機は、大正時代に発明された機械。歯がついた回転軸を足で踏んで回しながら、稲穂を歯に当てるとあら不思議!見事にもみ米が取れていきます
脱穀ではもみ米と一緒にわらゴミもたくさん落ちるため、選別しなくてはいけません。 そこで唐箕と呼ばれる昔ながらの機械で、風の力を借り、もみ米のみを分けていきます。何度も唐箕に入れることで、よりきれいに選別できました
現代では、足踏み脱穀機と唐箕を合体した便利な機械が存在します。「ハーベスタ」と呼ばれます
脱穀するための機械の構造は、なんと足踏み脱穀機と同じ
もみすり体験。 木の板や野球ボールを使ってもみ殻を取り、玄米ができるまでの過程を学びました
「見て~!玄米 」
昔、白米は一冬かけて精米し、やっと食べられていたそうです

脱穀の作業が終わり、次はお待ちかねの新米の飯ごう炊さんに挑戦です。
家族ごとに周りの林で薪を集め、火をおこし、炊き上げました。
持参したおかずとともに、卵や高菜、野菜みそなどご飯のお供も楽しみながら、皆さんの胃袋に吸い込まれていきました。

はじめちょろちょろ中ぱっぱ。火加減の調節に苦戦しながら、皆さん無事に炊きあがりました
「うまく炊けたよ!」
お米の品種はミルキークイーン。お米がひと際光ってます

当日は11月というのに陽ざしが暖かく、まさに小春日和。
おひさまのぬくもりを感じながら、昼食後は脱穀後のわらを使って、ミニリースづくりをしました。

わらをハンマーで叩いて柔らかくし、しめ縄をなっていきます
野外で木の実や松ぼっくり、紅葉したモミジ、ススキの穂などを採集し、デコレーション
自宅から持参した小物も添えました
しめ縄で8の字を作るなど、たくさんの工夫とアイデアが随所に!

さて、脱穀も終わった後の田んぼは、掛け干しの稲穂も姿を消し、ひっそりとしています。
水は抜かれていて、地割れがある場所もあります。
そんな田んぼにちょっとだけお邪魔し、生きもの採集&観察をしてみました。
案外、生きものたちはたくましく生きています。
地割れのすき間からはコオイムシがひょっこり顔を出し、地面には擬態するようにアカガエルが跳ねていました。

そして今回注目したのは、水を抜いた後の土の中で冬を越すと言われるドジョウです。
皆でスコップ片手に土を掘ってみましたが、残念ながら見つからず。
あきらめずに、この冬の間にスタッフでチャレンジしてみたいと思います。

6月の田植えから始まったこのプログラムも、来月で最終回を迎えます。
新年の年神様を迎える準備、そして来年の五穀豊穣を願うため、しめ飾りとミニ門松を作ります。
お米を作るのと同じように自然に感謝し、一つひとつ気持ちを込めて手作りしたいですね。

ご参加ありがとうございました!
体験プログラム

「自然で遊ぼう!おやとこ~稲刈りと秋の生きものしらべ~」を実施しました

2023年10月14日(土)

前回の田植えから約4か月。
指でつまめるほど小さかった苗は約1mまで成長し、今年もたわわに穂をつけ、首を垂れるまでになりました。
今回は雨で1度延期となり、残念ながら参加できなくなった方が多くなりましたが、総勢14名で稲刈りを行いました。

ノコギリ鎌で1株ずつ丁寧に刈っていきます
8株で1束にし、ワラひもで縛ります。ひもが緩まないよう、力加減と手の使い方に工夫が必要です
稲刈り中、思わぬ珍客に遭遇!
ニホンヒキガエル。おとなしく、手の上でじっくり観察しました
「かけ干し」の様子。束にした稲穂を竹竿にかけていきます
天日で自然乾燥させ、茎に残った栄養分をお米にいきわたらせます
落穂ひろい。お米1粒を無駄にしない大切なこと
落穂たくさん集めたよ!
稲刈り完了!みなさん、表情がイキイキしてます


稲刈り後は、毎回恒例の生きものしらべ!
田植えでは12種の生きものを確認しましたが、今回はなんと22種。
倍近い生きものに出会えました。
特に目立ったのはゲンゴロウの仲間。ヒメゲンゴロウやハイイロゲンゴロウ、コシマゲンゴロウなど7種が見つかりました。
田植えの時は幼虫が多かったですが、無事に成虫になった彼らを見届けることができました。
また、今回はドジョウも約10匹採れました。
田んぼや隣のビオトープでの繁殖がうまくいっているようです。
そして、この時期では珍しいおたまじゃくしも。
おたまじゃくしのまま越年するツチガエルのようです。
生きものもすみやすい田んぼづくりを行っている当校にとって、嬉しい知らせです。

「ゲンゴロウ入ったよ!」「どれがそうなの~??」
泥がいい気持ち~
見てみて~!ドジョウとれた!
ドジョウすくい。ニョロニョロして、すくいにくい!

田んぼは私たちに恵み(お米)をもたらしてくれると同時に、様々な生きものの生活の場になっています。
太陽、水、土、そして、生きものたち。
母なる自然に感謝しながら、次回の活動で新米を味わいたいと思います。

活動の最後は、手作りのおやつタイム!
自然学校の畑で育った小豆を使った自家製あんこと、寒ざらし粉でお団子を提供。
スタッフの愛情たっぷり~
体験プログラム

「田んぼの生きものさがし(9月)」を実施しました

2023年9月18日(月・祝)
9月18日(月・祝)、今年度最後の「田んぼの生きものさがし」を実施しました。

 

朝夕は肌寒くなり、本格的な秋を感じさせる飯田高原。

田んぼの稲穂は頭を垂れ、黄金色に染まっています。

6、7、8月と月に1度実施してきた田んぼの生きものさがしも今回が最終回です。

さてどんな生きものたちと出会うことができたのでしょうか?

 

まず始めに、スタッフより生きものさがしのコツを伝授しました。

・よく見てさがすこと

・生きものたちが潜んでいそうな場所を考えること

これが田んぼの生きものさがしマスターへの第一歩です。

水の中をのぞいてみると生きものが!
ミズカマキリが泳いでいました。
草の根元に生きものたちは隠れています。網でガサガサするとガムシが捕まりました!

その後は、さっそく採集タイムです。

網をうまく使って草の中をガサガサ、親子でガサガサ。

皆さんそれぞれに生きものさがしを楽しんでいました。

お父さんを先頭に田んぼを行進
ベテランの中学生。何か入ったかな?
ボランティアスタッフさんもドジョウをゲット!
生きものをさがして、真剣なまなざしです

また今回は水生生物だけでなく、トンボの採集も行いました。

田んぼを縦横無尽に飛び回るトンボたちに大人も子どもも苦戦…。

それでもコツをつかんでくると、ナツアカネやオオシオカラトンボなどが捕まりました。

トンボを追いかけて、畔を奔走!
赤や青のトンボたち

にぎやかな採集の時間もあっという間に終わり、次はお待ちかねの生きもの観察です。

捕まえた生きものの特徴や生態の解説、生きものとの触れ合い、さらに図鑑を使ってトンボの種類を見分ける体験も行いました。

捕まった生きものたちの特徴を紹介
カエルに興味津々な様子!
トンボの種類を見分け中…
触ってみるのも生きもの観察の醍醐味です

また皆さんの奮闘もあり、オニヤンマの成虫とヤゴも採集できました。

オニヤンマ
一番大きなヤゴがオニヤンマです

オニヤンマを含め、コオイムシ、ミズカマキリ、ガムシ、コガタノゲンゴロウ、ハイイロゲンゴロウ、ツチガエル、アマガエル、ドジョウ、マユタテアカネ、アキアカネなどなど合計で23種類の生きものが捕まり、にぎやかな観察タイムとなりました。

 

6月から月に一度実施してきた田んぼの生きものさがしもこれにて終了です。

田んぼの減少や環境の変化により、田んぼを棲み家とする生きものたちが全国的に減少している現在ですが、今年も自然学校の自然共生型田んぼでは、多くの生きものと出会うことができました。

皆さんにはぜひ、「田んぼはお米だけでなく、生きものも育んでいること」を心に留めていただければと思います。

 

今年度もたくさんのご参加とお申込みをありがとうございました。

また皆さんと一緒に生きものさがしができることを楽しみにしております。

体験プログラム

「川の生きものしらべ」を実施しました

2023年8月5日(土)

夏休み真っただ中の8月5日、筑後川の最上流域の一つである飯田高原を流れる川で、
川の生きもの採取と観察を体験する川の生きものしらべを行いました。

源流にほど近い飯田高原の川

最上流部の川の水はとても澄んでいて、
立ったまま見下ろしても川底まで見えるほどです。
水に網を入れずとも、小魚などが泳いでいることがわかり、
小さな子でも目標を定めやすかったようです。
水際のヨシの根本などではエビやカニなどの甲殻類や
カワゲラ、トビケラの幼虫といった小さな生きものたちもたくさん見つかりました。
さらに川岸近くの岩場では、珍客・スッポンを発見し、
子どもたちから歓声が上がりました。

狙った魚は取れたかな
岩場で見つかったスッポンの子亀

一通り生きもの採取をした後は、
川の流れに身を任せて時間ギリギリまで泳ぎを満喫。
飯田高原の川を存分に楽しんでいただけたかと思います。

採取した生きものを水槽に集めて観察

採取した生きものたちの中でも、
カワゲラやトビケラの幼虫などは清流だからこそ暮らせる生きものです。
彼らが生息し、何の躊躇もなく泳いで遊べる飯田高原の清流に
これからもあり続けてほしいものです。