助成金セミナー

セブン-イレブン記念財団では環境市民団体の活動を支援するために、「助成金セミナー」を開催しています。
セミナーでは助成制度を有効に活用していただくために、財団・企業や行政などの助成担当者が、それぞれの助成制度の特徴や助成申請のポイントをわかりやすく説明します。
また環境に携わる団体による基調講演もあり、毎年多くの反響を呼んでます。
助成金セミナー開催報告
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、Zoom(Web会議システム)による生配信で開催しました。
ご視聴いただいた皆様、ありがとうございました。
『Webセミナー 生物多様性×市民活動のミライ~助成金合同説明会 同時開催~』
■日 時 :
2022年9月10日(土) 10:00~12:30
■参加費 :無料
■形 式 : Zoom生配信
■内 容 :
- ①基調講演「今求められる『自然に根ざした社会課題の解決策』」
- 講師 公益財団法人 日本自然保護協会 OECMタスクフォース室長 高川晋一氏
- <講演概要>
- 転換期を迎える「市民による自然保護」
- 里山で活動する市民団体は、2000年に全国で3,000団体存在。市民主体の保護保全活動が盛んだった。
- 一方で、棚田や里山の自然保護活動には、土地所有者の意向や利害関係者の存在、活動者の経済的困難など、障壁となる要素が多い。調査の甲斐もむなしく開発の手が入ってしまう事例もある。
- 人口動態やライフスタイルの変化、気候危機といった社会課題が複雑に絡み合った結果、生物多様性が失われている。
- 自然に根差した社会課題の解決策(Nature-based Solution, NbS)
- 事例(1): 広島県北広島市 芸北せどやま再生事業
林産物活用と地域通貨発行によって、環境保全と地域内経済活性化を同時に図る取り組み。 - 事例(2): 東京都八王子市 長池公園
公園での自然保護活動を、精神疾患患者、学校に行きづらい子供、高齢者などが担うことで、社会との接点を創出する取り組み。 - 社会課題解決を同時に図ることで、自然保護のみを目的とする場合よりも多くの人に働きかけることが可能。自然を高度に活用しながら、保護保全をするという両輪が大切。
- 事例(1): 広島県北広島市 芸北せどやま再生事業
- 直近の重要キーワード
- グリーンインフラ
多様な生態系サービスを発揮できるよう維持・管理された自然・半自然環境。防災・街づくりなどの分野で注目されている。 - OECM
従来の保護区ではないが、効果的に生物多様性が保全されてきた場。 - 社会的インパクト投資
経済的リターンだけでなく、社会課題解決の成果(インパクト)を狙った投資。NPO活動とビジネスの境界がなくなりつつある中で、NPO経営の重要性が高まっている。
- グリーンインフラ
- 転換期を迎える「市民による自然保護」
- ②事例紹介「自然科学の力と夢を育てる担い手育成事業」
- 講師 やまがたヤマネ研究会 代表 中村夢奈氏
- <講演概要>
- 活動内容
- 野生動物の調査研究
- 研究成果を地域へ還元する環境教育
- ネイチャースペシャリストクラブ(子供向け環境教育プログラム)
- 小学生だけの少人数で通年型(年8回)のプログラム
- 子供たちに自然を通じて分析力、表現力、生きる力をつけてもらう
- プログラムに対してどのように助成金を活用してきたか
- 地元の助成金を活用しながら5年ほどかけて事業を拡大していく中で、自主事業化を意識するようになった。
- セブン‐イレブン記念財団の助成を受けるようになり、プログラムの拡充や改善を図ることができ、2021年からは完全自主事業化。
- 自団体では、助成金を受けることで新しい事業にチャレンジできる、周りからの信用が増すという利点があった。
- 一方で、会計が難しい、当初の予算と異なって返金が発生するといったデメリットもあるため、自団体の活動や体制が各助成制度とマッチするかどうかを見極めてほしい。
- 活動内容
- ③助成制度説明会
-
- TOTO株式会社「TOTO水環境基金」
- 独立行政法人 環境再生保全機構「地球環境基金」
- 公益財団法人 コメリ緑育成財団「コメリ緑資金」
- 一般財団法人 セブン‐イレブン記念財団「環境市民活動助成」
視聴者感想(抜粋)
- 人間社会、経済活動の基盤である自然の価値を、多面的に掘り起こす重要性を強く考えさせられました。
- 地方で活動をしていると、現在の全国的な課題や将来予想される問題についての情報が届いてきません。今回のWebセミナーでは、データを提示していただき、とても分かりやすく危機感を共有できました。
- 手作り感のある活動で、理念だけが先行し人間的な温かみが薄まってしまう活動に陥らないようにするための具体的な企画・運営の姿を紹介していただき、参考になりました。
- 専門領域を子どもの育成に特化して活動されていることに、感銘しました。環境問題は、これから生きていく世代にちゃんと引き継いでいかなければいけない。そこを、科学的にきちんと展開しているところに感動しました。
- 会場に行く必要もなく、自宅で講演を聞くことができて楽でした。
セブン-イレブン記念財団の環境市民活動助成について
詳しい助成情報は、「助成金について」ページに掲載中のご案内パンフレットをご確認ください。
- 応募受付期間 (いずれも当日消印有効)
地域美化助成: 2022年 9月15日(木)~10月 5日(水)
活動助成・NPO基盤強化助成: 2022年10月11日(火)~10月31日(月) - お問い合わせ先
一般財団法人 セブン-イレブン記念財団 環境市民活動助成担当
TEL:03-6238-3872 FAX:03-3261-2513 (受付時間 9:30~17:00 ※土・日を除く)
Eメール:oubo.23★7midori.org(★を@に変えてメールをお送りください)