「セブンの森・セブンの海の森」づくり
日本の美しい自然を次世代に引き継ぐために
日本の四季折々の美しい自然や貴重な生態系を次世代に引き継ぐために、さまざまな団体と協力して保護・保全活動を推進しています。
今から60年前のえりも岬は、明治時代の開拓による家畜の放牧と燃料や建材のための伐採により森林が失われて砂漠化し、「えりも砂漠」と呼ばれる草も生えない荒廃した土地でした。強風で吹き飛ばされた赤土は沖合10kmにまで達し、海は黄色く濁り、海藻類は根腐れを起こし、回遊魚も沿岸魚も減り、家や飲料水にまで入り込んで住民生活にも支障をきたす状態でした。
1953年(昭和28年)、日高南部森林管理署(旧浦河営林署)にえりも治山事業所を開設し、「はげ山復旧事業」として海岸林の造成が始まりました。最初に砂漠化した大地に草をはやす草本緑化を行い、次に樹木を植える木本緑化を行います。職員と岬の住民の事業参加により進められた緑化事業は、強風との戦いで困難を極めました。試行錯誤の末生みだされた技法が、蒔いた種と肥料の上に雑海藻を敷き詰めて風でとばされないようにする「えりも式緑化工法」でした。草が生えた後は、クロマツを主体に植栽し、植樹した場所は苗木を守るために防風柵で囲む方法がとられました。
えりも岬緑化事業は、2013年、今年60周年を迎えました。2006年(平成18年)9月には、天皇皇后両陛下がえりもの緑化事業地を視察されました。
えりも岬の森林を再生し、森林環境の維持・保全を図るため、2013年(平成25年)6月8日に「えりも岬の緑を守る会(会長 平野正男)」と「日高南部森林管理署(署長 野藤昌弘)」は、「「ふれあいの森」における森林整備等の活動に関する協定」を、「えりも岬の緑を守る会」と「一般財団法人セブン-イレブン記念財団(理事長 山本憲司)」は、「「えりもイキイキの森」における活動支援のための基本協定」を結び、2023年3月で協定期間満了。
そして2023年2月28日、新たに「えりも岬の緑を守る会」「えりも町」「(一財)セブン—イレブン記念財団」の三者で「えりも岬セブンの森」事業に係る連携に関する協定を締結しました。
例年と同じく大漁旗に迎えられ、えりも岬の緑を守る会、えりも町5校の小学生3年生以上の児童、漁業組合、漁協婦人会、航空自衛隊、森林管理局、教育委員会、関係者など196名と、セブン-イレブン加盟店3店から6名、本部社員2名の8名、総勢204名で0.3haにカラマツ400本とミズナラ200本、合計600本を植樹しました。
活動に先立ち、北海道森林管理局長からえりも砂漠から緑がかえるまでの説明がされ、町長、えりも漁協組合長からも記念財団へ、植樹活動の支援に対し感謝の言葉をいただきました。
【参加者の感想】
- 6年連続参加しています。この植樹活動に賛同し、毎年楽しみにしています。
- いつもの風がなく、この時期では非常に暑かったです。来年も参加します。
回 | 実施日 | 活動 内容 |
植樹 本数 |
面積 | 参加人数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
加盟店と 本部社員 |
総勢 | |||||
第1回 | 2013年6月9日 | 植樹 | 300本 | 0.2ha | 51名 | 500名 |
第2回 | 2014年6月16日 | 植樹 | 250本 | 0.2ha | 18名 | 85名 |
第3回 | 2015年6月3日 | 植樹 | 200本 | 0.1ha | 10名 | 220名 |
第4回 | 2016年6月9日 | 植樹 | 200本 | 0.1ha | 10名 | 200名 |
第5回 | 2017年5月22日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 12名 | 170名 |
第6回 | 2018年5月16日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 8名 | 285名 |
第7回 | 2019年5月28日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 8名 | 204名 |
合 計 | 2,750本 | 1.5ha | 117名 | 1,664名 |
2023年2月28日(火)、えりも岬の緑を守る会、えりも町、セブン‐イレブン記念財団の三者は 「えりも岬セブンの森」事業に係る連携に関する協定を締結しました。
【協定書目的】
えりもイキイキの森をはじめとするえりも町の美しい自然環境を健全な姿で次代に大切に 引き継いで行くことを目指し、森・里・川・海のつながりを意識しながら、えりも町の森林 環境の維持・保全および地域の一層の活性化を図ることを目的とする。